内容説明
わが国では、数多くの地学現象を目の当たりにすることができ、地学を学ぶうえでこの上ない環境にある。しかしながら、理工系大学をはじめとして、地学は学校教育の場でないがしろにされている。このような現状を逆手にとって、高校で地学を学ぶ機会のなかった人に、複雑そうな地域の内容をわかりやすく伝えたのが本書である。本書は固体地球科学、気象、天文の3部構成となっており、各部は独立しているためどの部から読み始めてもいいようになっている。また、各章の内容を穴埋め式にして簡潔にまとめた「基本事項の確認」や、教員採用試験等にも役立つ「演習問題」を付した。大学で実際に講義を担当する著者らにより執筆されており、理科教員を目指す大学生や地学のリテラシーを習得したい理工系学生にふさわしい書である。
目次
第1部 固体地球科学(固体地球の基本構造;固体地球内部の運動―プレートテクトニクスとプルームテクトニクス;地震と断層;固体地球を構成する物質;マグマと火成岩;火山噴火と火山体;個体地球表面の変化と地形;個体地球浅層の物質循環と堆積岩;地殻変動と変成岩;地球の変遷と生物の進化;日本列島の地質)
第2部 気象(大気の構造と地球の熱収支;大気にはたらく力と運動;大気の大循環と低気圧;日本の天気と気象観測;水の循環と大気との相互作用)
第3部 天文(太陽系の天体;天体の運動と天球上の事象;太陽と恒星;銀河系・宇宙と天体観測
著者等紹介
関陽児[セキヨウジ]
1983年東北大学理学部卒業。2002年秋田大学大学院鉱山学研究科博士課程修了。現在、東京理科大学教養教育研究院・理学研究科教授(博士(工学))
永野勝裕[ナガノカツヒロ]
1996年東京理科大学大学院理工学研究科博士課程単位取得満期退学。現在、東京理科大学教養教育研究院准教授(博士(理学))
若月聡[ワカツキサトシ]
1995年千葉大学大学院自然科学研究科後期課程修了(単位取得)。現在、東京理科大学理工学部非常勤講師、日本工業大学非常勤講師(教育学修士)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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