内容説明
物質中の電子スピンを制御する技術として、各種デバイスへの応用も期待されるスピントロニクス現象の物性物理としての記述と、物性研究における場の理論の導入に主眼をおいてまとめられた初学者向き解説書である。量子場理論の理解に加え、それを活用する手法を具体的かつ丁寧に説明しており、実験系研究者にとっても有用な書である。
目次
スピントロニクスとは
磁性と電気伝導の基礎
スピントロニクスの現象論
強磁性体の微視的記述
磁壁の集団座標
場の量子化
伝導電子の微視的記述
電子のGreen関数
外場への電子系の線形応答
スピンが誘起する電流とスピン流
電流のもとでの磁化ダイナミクス
付録
著者等紹介
多々良源[タタラゲン]
1992年東京大学大学院理学系研究科博士課程修了(博士(理学))。理化学研究所基礎科学特別研究員(1994‐96)、Alexander von Humboldt財団奨学研究員(1998‐99)、大阪大学理学部助手(1996‐2005)、科学技術振興機構戦略的創造研究推進事業個人型研究さきがけ研究員(兼任、2004‐08)等を経て、首都大学東京大学院理工学研究科准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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