トクヴィルの憂鬱―フランス・ロマン主義と“世代”の誕生

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トクヴィルの憂鬱―フランス・ロマン主義と“世代”の誕生

  • 高山 裕二【著】
  • 価格 ¥2,860(本体¥2,600)
  • 白水社(2012/01発売)
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  • サイズ B6判/ページ数 329,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784560081730
  • NDC分類 311.235
  • Cコード C0031

出版社内容情報

初めて世代が誕生するとともに、青年論が生まれた革命後のフランス。トクヴィルらロマン主義世代に寄り添うことで新しい時代を生きた若者の昂揚と煩悶を浮き彫りにする。

内容説明

「何者でもない」若者たちの苦悩と昂揚。ユゴー、バルザック、そしてトクヴィル…新しい社会を生きる青年が抱えた煩悶と政治に託した希望。

目次

「世紀病」をめぐって
1 欲望の解剖―ロマン主義と世代問題(立身出世の夢と青年の苦悩;アメリカへの旅、自己への旅;幻滅―無関心と羨望)
2 絶対の探求―神に代わる人間の宗教(「新しい信仰」の噴出;預言者の詩想―「汎神論」の地平へ;トクヴィル・パラドックス―多数or宗教)
3 利益と政治―失われた公衆を求めて(中央集権と不確かな名誉;ジャーナリズムと「野党」の使命;革命と“自尊”)
憂鬱の世紀

著者等紹介

高山裕二[タカヤマユウジ]
1979年生まれ。早稲田大学大学院政治学研究科博士課程修了。博士(政治学)。現在、早稲田大学政治経済学術院助教。専門は政治学・政治思想史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ミスター

6
傑作。古い階級を破壊して、人間を個人と自然の関係に回帰させたフランス革命という事件は、当時の人々にり何者にもなり得る「未来」を夢持たせると同時に何者にもなり得ない「不安」をも創出した。フランス革命以降のロマン主義の勃興とは正しくこの「未来」と「不安」に挟まれたフランス革命以降の青年に「憂鬱」を象徴した出来事であった。政治哲学者として知られるトクヴィルもまたロマン主義時代の書き手たちと同じ「憂鬱」に苛まれた作家の一人であると筆者は考える。何者にもなり得ない不安を群衆論に繋げてシームレスに重ねる手際は見事。2020/09/09

D.Okada

6
「『何者か』になりたいという野心と、『何者でもない』という不安」(324頁)という精神的特徴が、トクヴィルら「ロマン主義世代」には共有されており、憂鬱になる。トクヴィルをバルザック、ユゴーらフランス・ロマン主義文学に位置づけて、憂鬱に苛まれたトクヴィル像を描きだす。トクヴィルの伝記作家による著作も多数参照されているようなので、説得力があるかに思えたけれど、近頃松本礼二さんの「『トクヴィルの憂鬱』の憂鬱」という論攷が『思想』に掲載されたとのことなので、そちらも読んでみよう。2014/02/12

壱萬弐仟縁

5
新進気鋭の政治学者によるD論をベースとされた研究書。トクヴィルを初めて評者が出くわしたのは、社会学史という講義であった。彼の「憂鬱な喜び」というアンビバレンスは興味深い(83頁)。著者の分析によると、文明社会に自らも巻き込まれるという意味があるようだ(85頁)。このことは、しくみに安住する現代の文明人に通じるものである。憂鬱は原発事故であったと思われる。社会問題としての貧困(283頁~)には目が留まる。彼は『貧困問題(ポーペリスム)の考察』1835年 を英国、アイルランド旅行でまとめたという(284頁)。2013/05/20

takashi1982

2
トクヴィルを手がかりとした当時のフランス社会におけるロマン主義および、そうした「世代」の問題における政治思想・文化史における意欲的な研究書であるとともに、現代の若者論にも一つの示唆を与える社会学的な著作であるとも言えると思う。ともあれ、ホントに骨太の著作であり、中も含めて丁寧に読めば読むほど、脱帽してしまう。ちなみに管理人は註を一生懸命読むことを途中であきらめてしまった(苦笑)。詳しくはhttp://d.hatena.ne.jp/takashi1982/20120729/13435317212012/07/29

千瑞

1
政体の変化の激しい19世紀のパリで、唯一絶対があると信じて探し続けたロマン主義の人々の政治に対する態度と、それがどういう経緯で形成されたのかについて。トクヴィルが評価されたいという野心と、基準とする絶対的なものが無い世の中に対する憂鬱の間で葛藤する様子と、それが彼の政治的生活の中でどのように目指されたのか、など。私のように学術的下地のない読者にもとてもわかり易く、面白い本だと思います。また読み返したい本です。2013/03/27

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