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「安全な食べもの」ってなんだろう?―放射線と食品のリスクを考える

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  • サイズ B6判/ページ数 229p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784535586048
  • NDC分類 498.54
  • Cコード C3040

内容説明

「ただちに健康に影響があるわけではない」は正しい。リスクを無視した、怖がらせ、センセーショナルに感情に訴え騒ぎ立てる手法に異議あり。長年、発がん物質の研究を続けてきた著者が、食品中の「ヒ素、ダイオキシン、アクリルアミド、アフラトキシンなど」と放射線の発がんリスクを比較し、「ものさし」としての使い方を伝える。食品の安全性や放射線影響に不安を感じている人にとって、不安を解消する一冊。

目次

第1章 食品の安全性と基準値とは?(食品の「基準値」の意味を知ろう;天然汚染物質の安全基準 ほか)
第2章 いろいろな食品の発がん物質(いろいろな発がん原因;発がん物質とは? ほか)
第3章 リスクとうまくつきあっていく(がんの原因として圧倒的に大きなリスクがある喫煙;日本人のためのがん予防法 ほか)
第4章 食の安全情報(食中毒;サプリメント ほか)

著者等紹介

畝山智香子[ウネヤマチカコ]
国立医薬品食品衛生研究所安全情報部第三室長。宮城県生まれ。東北大学大学院薬学研究科博士課程前期課程を修了。専門は薬理学、生化学。薬学博士。第1種放射線取扱主任者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

うめ

14
日本は被爆国だから、放射線にもともと拒否反応を示しやすいお国柄。放射線を仕事で使う私の職種に偏見を持つ人も正直少なくなかったりして、東日本大震災後は更に輪をかけて。それは人が、情報の”自分に都合の良いところ”だけを抜き出して、それを検証もせず、エビデンスを確認する事もなく”真実だ”と思い込むこと。思い込むのは本人の自由なのだけれども、人に押し付ける(特に子どもに)のはいかがなものなのかしら。人は生きているだけで様々な生き物の命を奪い傷つけているけれども、同様に命を奪われ傷つけられもしてる。ただ、それだけ。2015/07/01

たこやき

5
正直なところ、専門用語の羅列など、読み辛さを感じる部分は少なからずある。ただ、それを差し引いても、得るものの多い書。本書で綴られる基本的な事柄というのは、「ゼロリスク」というものはない、ということ。そして、二分論的思考の否定だと思う。放射能には当然、リスクがある。しかし、放射能以外のリスクもまた当然に存在する。放射能を恐れ、他を無視するのは間違いだし、そもそも、全く食べないでは死んでしまう。その中で、「どう許容できる範囲」を確認するか……。具体的数値は、変わるかもしれないが、考え方として意義の多い所。2012/01/30

きよた

2
本書では放射性物質に限らず、食品に含まれる身体に有害とされる物質のリスクや基準値について書かれている。ここに出ている危険な物質を見ていくと、それを知らずに食べ続けてきたことを恐ろしく感じる。でもこれから安心して生活するために、リスクや基準の意味を正しく知ることが重要だとまとめている。「災害はなかった方が良かったけれど、起こってしまった以上そこから得られるものを探したい」と筆者。危険よりでも安全よりでもなく、科学的に書かれている本だと思う。少し難しいところもあるが、素人の私たちも学ばなければ。2011/12/28

Miho Haruke

1
『「健康食品」のことがよくわかる本』より専門用語が多くて手こずるが、原爆と原発事故を経験してしまった国の人間として、情報を冷静に理解する努力を続けなければならない。「安全」の希求は誰も同じはずなのに、互いにここまで話が通じない状態になってしまっているから。2016/02/26

ressenti-man

1
放射脳の人たちを解毒するような優しい感じの本かと思ったら、かなりごりごりと容赦無い筆致で笑った。印象的だった表現としては「原理主義的地産地消」など。細かい物質名や計算式(優しくないのでそういうのも遠慮無く出て来る)は飛ばしながら読んだが、それでも食の安全に関する考え方は分かる。また現状における放射性物質のリスクの程度、つまりその低さも。2013/03/16

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