内容説明
あっちに気を取られ、こっちが気になり…好きなもの、したいこと、わからないこと、今のこの感じ…世界とかかわること。初の本格エッセイ集。
目次
1 東京の木
2 希望の場所
3 料理は、てきとうに塩梅に
4 ファッションの、なんとなく
5 本と映画と
6 小説を書くこと
著者等紹介
柴崎友香[シバサキトモカ]
1973年大阪生まれ。1999年短編「レッド、イエロー、オレンジ、オレンジ、ブルー」でデビュー。2000年初の単行本『きょうのできごと』が2003年に行定勲監督により映画化。2006年の『その街の今は』で第57回芸術選奨文部科学大臣新人賞、第23回織田作之助賞大賞、06年度咲くやこの花賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Rosemary*
43
「春の庭」が気になっていたので、エッセイを見つけて手にとってみました。なかなか読み応えあってたのしかった。大阪生まれの著者が、東京に移り住んでからの発見アレコレや、木々の話、特に料理の話が良かったな。書評や映画評もあり、又気になるものが増えました。2014/09/23
巨峰
29
エッセイなので気楽に読んだ。柴崎さんをよりわかったような、余計わからんようになったような(笑、懐かしく感じるところもあったけど、そういうのは、小説の方が感じるかもねえ。。毎日文化ホールや大毎地下劇場のあったころの大阪はよかった。歴史的にも文化的にも。2014/08/21
しーふぉ
19
関西の女の人のエッセイということでおバカ系のエッセイかなと思ったら、意外ときっちりしてます。東京には木がたくさんあるんですね。2016/06/22
ジョニーウォーカー
17
たとえば同じ街で同じカメラを一台渡して路上スナップを撮らせてみても、つまらない写真ばっか撮る人もいれば、どこか味わい深いイイ写真をバンバン撮ってしまう人もいる。そういう日常を面白く切り取るセンスがこのエッセイにはある。大阪で生まれ育ち、現在は小説家として東京で暮らす著者。なんでも「東京には8枚切りの薄い食パンが売られていてびっくりした」そうだ。「せやから漫画の主人公はパンくわえて通学ダッシュできたんや…」と納得した大阪の友人も素晴らしい。薄味の話にもしっかりダシがきいている。読友推薦本。2011/03/05
れんこ
16
以前に図書館で借りたものの少し読んで返してしまったことのある本。今回は延長をして少しずつ最後まで読んだ。食べることも好きだけれど、揚げ物やもおかし作りが苦手で、あるものを目分量で適当に「する」料理が好きという柴崎友香さんはまさに私そのもので笑ってしまった。そして“大は小を兼ねない”に大いにうなずく。2019/03/15