内容説明
解体の危機は克服できるか?ソブリン・リスクが浮上、構造的な金融経済危機に直面したEU。その現状と歴史、国際公共財としての価値、主要機関や諸制度のしくみまで網羅的に解説。
目次
第1章 岐路に立つEU課題と活路(欧州統合の三つのベクトル;浮上した欧州債務危機―ソブリン・リスクからユーロ・リスクへ ほか)
第2章 EUの機関と機能(EUの主要機関;EUの意思決定と運営 ほか)
第3章 EUの歴史と発展(統合前史;ECへの道 ほか)
第4章 分野ごとの政策展開(政治・外交・内務協力;財政・金融・通貨政策 ほか)
第5章 EUと世界・日本(EUと世界;日本とEU)
著者等紹介
藤井良広[フジイヨシヒロ]
1949年兵庫県神戸市生まれ。1972年大阪市立大学経済学部卒業。同年日本経済新聞社入社。1988年3月から91年2月までロンドン駐在記者。1993年英オックスフォード大学客員研究員。2012年英UCL大学客員研究員。2013年米コロンビア大学客員研究員。現在、上智大学大学院地球環境学研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Kolin
1
EUの組織構成およびその歴史的な経緯の基礎をざっと知るのには最適な入門の1冊。金融危機の最中にあって書かれた版だからか、EUの金融危機への対応に1章が割かれている。ブレグジットや左右双方の極端化に揺れる現在の世界との違いが鮮明で、その点も興味深い。2019/10/06
まりえ
1
2013年に発行された第16版。時事としてはギリシャ危機やPIGSが記載されている。フランスの選挙はどうなるのだろう。前の世代の人々が苦労をして作り上げたEUを守ってほしいとと思った。2017/05/06
AKRDykk
0
EUという組織の枠組みから成り立ちの歴史、何に取り組んでいるかまで網羅的に知れる本だった。一方、1パラグラフごとの文章量と情報量が多いので頭の中でそれらを消化し、理解するのは結構大変だった。250頁ぐらいだが、それ以上の文章量に感じた。また機会を設けて再読したい。2018/05/26