内容説明
ネット上で誰でも無料で自由に学べる「オープンエデュケーション」。この世界規模の活動に、大学はどう取り組むべきなのか。メディアや技術の発達とともに変遷してきた教育の歴史をふまえ、オープンエデュケーションの現状を整理したうえで、高等教育の未来像を提言する。
目次
第1部 これまでの教育はどのように営まれてきたか(教育に用いるメディア;教育の技術;教育制度としての大学;現代の高等教育に課された課題)
第2部 オープンエデュケーションとは何か(オープンエデュケーション(オープン教材の開発と公開;オープン教材で学ぶコミュニティ)
オープンエデュケーションの背景と可能性
オープンエデュケーションの課題)
第3部 オープンエデュケーションは大学に何をもたらすか(「オープン化」が教育に与えるインパクト;オープンエデュケーションと未来の学び)
著者等紹介
重田勝介[シゲタカツスケ]
1978年、山口県生まれ。北海道大学情報基盤センター准教授、同大学高等教育推進機構教育支援部オープンエデュケーションセンター副センター長。大阪大学人間科学部、人間科学研究科卒。博士(人間科学)。東京大学助教、UCバークレー客員研究員を経て現職。専門は教育工学、オープンエデュケーション。高等教育におけるICT活用の実践研究や教育のオープン化事業に携わる。一般社団法人オープン教育研究所代表理事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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yuka_tetsuya
1
教育の歴史を概説し、最近の新しい教育形態であるインターネットを利用した大学の枠を越えたオープンな高等教育としてのオープンエデュケーションの概説と問題点、そして将来の展開を余すところなく論じている。現時点で最もまとまった書と思われる。多くの教育的問題を抱えているアメリカで始まった取り組みであるが、運営経費の問題や質の問題などが指摘されている。しかし、学びは人類の基本的な欲求である以上、より多くの人に学べる環境を整備することは、将来にわたって必要である。この本に啓発されて早速JMOOKに登録してみた。2015/05/07
Yuri in India
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全ての日本の大学生の必須教材に選ばれるべき。 例え日本の大学の教育のレベルが低下していても、この本から刺激を受けて、色々実践すれば学びの枠が広がる。 世界のオープン教材の題材が詳しく書かれているので、是非検索してほしい。2014年に初版だが、2001年にOpenCourseWareが始まったのであれば、2011年頃にはこの本が世に出てほしかったなぁ。2019/06/07