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内容説明
ドラえもん担当編集者が、数奇な運命でICT基盤を支える国際符号化文字集合の責任者になるまでの波瀾万丈。笑いと涙と友情を通して浮かび上がる情報通信技術標準戦争の現在。
目次
第1幕 序章(参戦;戦友;幕間1 一九九五年ごろの文字コード)
第2幕 国内戦線(JIS X 0213と国際整合性;表外漢字字体表;JIS X 0213:2004;幕間2 カンバセーション)
第3幕 国際戦線(CICC活動;SC2議長;幕間3 ヒデキとぼくは何と戦ってきたか)
第4幕 終章(最後の戦い)
付録
著者等紹介
小林龍生[コバヤシタツオ]
1951年生まれ、東京大学教養学部教養学科科学史科学哲学分科卒業。Unicode Consortium Director、情報処理学会情報規格調査会SC2専門委員会委員、World Wide Web Consortium Invited Expert(Internationalization Core WG)、World Wide Web Consortium Japanese Layout Task Force Chair、独立行政法人情報処理推進機構専門委員、有限会社スコレックス取締役(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
nbhd
14
はたしてどこまで悪戦苦闘の国際標準化バトルを理解できたものかわからないけど、著者の文体からにじみ出る奮迅の汗と知性の光はじんわり伝わってきた。次に引用する文章には「文学」を感じてウットリした→[p.215]「符号化文字集合の〈文字〉に対応づけられる〈文字〉は、何らかの視点で強引に社会的曖昧さを排除したものなのだ。そこからは、情報交換に不要な感情や情緒といった要素はこぼれ落ちてしまう。そして、そのようなさまざまな多様性やゆれが抜け落ちた残滓が、規格票に掲載されている文字表にに印刷された図形というわけだ」2023/08/23
majiro
14
人の死は、問答の意味を打ち消すというか、何にも言えなくなってしまう。お疲れ様としか。2017/02/02
Mariyudu
4
文字符号の標準化という、技術的なようであって政治的でもあるかと思うと、果ては文化・歴史・哲学の知見までが総動員される「戦場」に身を投じた十数年の記録。外に立ちふさがり内にも潜む敵が、時と場合で味方に入れ替わり、志半ばで斃れる戦友… これは確かに戦記としか名付けようがないよなぁ。登場人物達のタフネスに感嘆しつつ、なにやら元気が出る本でつ。2019/12/28
やす
3
ISO IECの統合組織のJTC1の小委員会SC2の議長は3代前から日本人が務め、ユニコードというかUCSを維持管理しているという。ユニコードについてその言語を使っている人々の政府の承諾を得ず符号化を決めてしまったことから大揉めに揉めた話など文化的な文字と工業的な符号化の接点であるユニコードは大変だった。英語もかなり勉強したし。でも一緒に戦ってきた仲間が癌で急逝して悲しいぜ。といった話。思ったより普通な感じであった。2013/05/12
takao
2
(英語教材)DUO、NHK英語講座(杉田敏)、徹底トレーニング英会話(岩村)、ディクテーション、 NPR(www.npr.org)、Podcast(on the media,fresh air, talk of the nation) 2022/07/03