マルチメディアビギナーズテキスト (第2版)

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マルチメディアビギナーズテキスト (第2版)

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  • サイズ B5判/ページ数 207p/高さ 24cm
  • 商品コード 9784501533106
  • NDC分類 007.6
  • Cコード C3055

出版社内容情報

はじめに

 近年,マルチメディアという言葉をいたるところで目にするようになり,その関連図書もかなりでまわっている.しかし,それを講義しようとすると必ずしも適当な教科書がない.たとえば,工学系の教科書ではデジタル信号処理が中心であり,サービスとしてのマルチメディアについてはあまり述べられていない.逆に一般向けの図書ではサービス面が中心で,その原理については解説されていないことが多い.そこで,これらの間を埋める位置づけで本書の執筆を意図した.
 具体的には,本書は図書舘情報大学でのマルチメディアシステムの講義ノートをもとに,加筆修正をしたものである.しかしご存じのように,この分野の進歩は非常に速く,ある章を書き終えるともう新しい話題が登場して内容が古くなってしまうということも多々あった.講義では毎年新しい内容をもり込んで講義内容を変えていけばよいが,教科書の形ではそれはむずかしい.そのため,逆に刻一刻と内容が変わってしまう項目については,普遍的な事柄の記述にとどめた.
 本書ではできるだけ多くの項目を網羅して,マルチメディアを論じる際にその基礎知識を得られるようにしたつもりである.そのため用語解説書的になってしまった部分もないではない.ただ,その事柄に少しでも興味をもっていただけたならば,より詳しい文献を探すことは容易であろう.
 よく10人の人が集まれば10人のマルチメディア論があるといわれるが,たしかにこのように多岐にわたった項目を含むマルチメディアでは当然かもしれない.本書でもこれが唯一のマルチメディアであるということは必ずしも明確にしていないが,読者諸氏自ら各自のマルチメディア論が形成されれば望むところである.
 現在のマルチメディア技術の進歩は確実にわれわれの生活様式をも変えつつある.誰でもが手軽にマルチメディア情報を提供でき,今まで一方通行的であった情報の流れを大きく変えた.実際,インターネット上の情報を見ていると,情報を発信したいというのは人間の本質なのではないかとも思うくらい多くの,そして一般の人達がマルチメディア情報を発信している.今までは発信したくても手頃な媒体がなかっただけなのかもしれない このことは,今後,もっと多くの人がマルチメディア情報を利用し,新しいサービス形態を提供していくことを示しているにちがいない.そのようなときに,本書が少しでもお役に立てるのであればうれしい次第である.
 最後に,図書館情報大学教授,和光信也先生にはつね日頃有益な助言をいただき,心から感謝の意を表したい.また,東京電機大学出版局の植村八潮氏と松崎真理氏には本書を出版する機会を与えていただき,有益なご助言も数多くいただいた.これらのかたがたに心から御礼申し上げたい.

1997年3月
松本紳

第2版にあたって

 第1版が世に出てから4年程の間に,マルチメディアを取り巻く環境はさらに急激に変わってきた.最近よくいわれるIT革命も,このマルチメディア技術の進歩なしではとうてい考えられない.第1版執筆時は,まだ実用化されていなかった多くの技術も,今では広く普及しているものもある.
 第1版執筆時に予沸したことの多くが今や実現したことから,第2版といってもかなりの部分を加筆修正することとなった.特に画像・文字認識については,最新の情報を盛り込むべく,全面的に書き改めることにした.デジタル画像処理に使われる要素技術の内容と文字認識技術の全体像とが把握できるように配慮した.画像処理要素技術については,実際の処理結果を例示して,技術の目的や意義を強調し,文字認識技術については,認識理論の要約と認識技術の分類に重点をおいて解説した.他の箇所も第1版とは大幅に変わったところもある.たとえば,インターネット上のサービスについては,現在はWebが主流なので,Web以外のサービスについては大幅に削り,そのかわりにHTMLの解説を加えた.
 第1版同様,今回もできるだけ数式を使うことなく,なるべく平易に解説したつもりであるが,そのためにかえって,説明不足になったり理解しづらくなったというところもあるかもしれない.また,今回もできるだけ普遍的なことを中心に書いたつもりではあるが,この分野の進歩の速さを思うと,出版時には,すでに過去の事柄になってしまうものもあるかもしれない.その点は,この分野の特殊性ということでどうかご容赦願いたい.
 なお,執筆分担は以下のとおりである.3章と4章の一部を小高和己が担当し,他の章は松本紳が担当した.
 最後になったが,第3章で例示した結果は,小高裕和氏の撮影による上高地・焼岳の写真をスキャナで取り込み,自作プログラムで処理したものである.写真を提供していただいたことを記しここに感謝申し上げる.また,第1版時と同様に東京電機大学出版局の植村八潮氏と松崎真理氏には有益なご助言をいただき,心から感謝の意を表したい.

2001年 初春
著者しるす

1章 序論
1.1マルチメディアとは何か
1.2 メディアの歴史

2章 音声情報
2.1 文字コード
2.2 音響情報・音声情報・記録の品質
2.3 PCM変調の原理
    ADPCMとADCTの原理/通信メディアに対する圧縮方式/
     パッケージメディアに対する圧縮方式/マスキング効果/
    MP3(MPEG Audio Layer 3)
2.4 音声合成
2.5 楽器信号の合成
2.6 音声認識
2.7 音声認識の応用例

3章 画像情報処理
3.1 画像情報処理とは
     広義の画像情報処理/デジタル画像処理の定義/
     関連する科学・技術分野/応用領域
3.2 要素技術
    入力技術/処理技術
3.3 文字認識技術
    パターンとパターン認識/文字認識方式の分類と研究の歴史/
    文字認識技術各論/応用例/今後の課題

4章 画像・映像情報
4.1 画像データの情報量
4.2 画像圧縮(JPEG)
    シーケンシャル・ビルトアップとプログレッシブ・ビルトアップ
    /JPEGのその他の特徴/ベースラインプロセス/JPEGの利用
4.3 画像フォーマット
4.4 NTSC信号
4.5 デジタル映像
4.6 MPEG
4.7 MPEG以外の動画像フォーマット
4.8 MPEGの再生
4.9 DVD
4.10 各種DVDとその特徴
4.11 デスクトップ会議システム
4.12 動画像情報とマルチメディアサービス

5章 コンピュータクラフィックス(CG)
5.1 CGの利用
5.2 CGの基礎知識(用語を中心に)
5.3 レングリング
5.4 カラーモード
    RGBモード/カラーマップ/HLS表現
5.5 モデリング
    Solidモデル/メタルボール,ブラブ/particleモデル
5.6 アニメーション
5.7 座標変換
    回転/平行移動/拡大・縮小/ずれ変換/モーフィング/
    テクスチャマッピング/フラクタル
5.8 Java,Shockwave
5.9 VRML

6章 大容量記録媒体
6.1 磁気記録の原理
6.2 強磁性体とヒステリシス
6.3 磁気ヘッド
6.4 最短記録波長
6.5 記録媒体材料(磁性体)
6.6 自己減磁
6.7 光ディスクの基本原理
6.8 追記型光ディスク
    形状変化を伴うもの/形状変化を伴わないもの(相変化型)
6.9 光磁気ディスク
    光について/備光/円偏光/光磁気ディスク/
    ファラデー効果とカー効果/光磁気効果の原理/光磁気記録材料
6.10 リムーバブルメディア
    フロッピーディスク/リムーバブルHDD/PD/Zip,jaz/
    MD-DATA/スーパーディスク/MO/DVD-R,DVD-RAM
    PC-RW/フラッシュメモリ/マイクロドライブ

7章 インターネット
7.1 歴史的背景
7.2 インターネット上のサービス
    電子メール/ネットニュース/telnet/ftp/転送モード/
    ファイルの圧縮/archie/WWW/イントラネット
7.3 WWWの仕組み
    MIMEタイプ/WWWの仕組み
7.4 HTML
    基本構造/文字/段落など/リスト・箇条書き関係/リンク/
    画像/表/フレーム分割/音楽/その他/実態参照/
    HTMLの問題点など
7.5 ネットワーク
7.6 LAN
    Ethernet/FDDI/ATM
7.7 ISDN
7.8 マルチメディアネットワークシステム
    ワークステーション,PC/プリンタ/
    スキャナ,デジタルカメラ,フィルムスキャナ/
    スピーカ,マイク,ビデオカメラ,MIDI機器/
    CD-ROM,VT札 LD/ソフトウェア/その他,特殊用途

8章 電子図書・電子図書館
8.1 CD,CD-ROM
8.2 CD-Ⅰ,CD-V
8.3 High-Sierra,ISO9660
8.4 電子図書,eブック
8.5 図書館サービスとインターネット
8.6 デジタルライブラリ
8.7 インターネット上の学術情報
8.8 電子ジャーナルの例

9章 マルチメディアサービス
9.1 ビデオ・オン・デマンド(VOD)
9.2 テレビ電話
9.3 カーナビゲーションシステム
9.4 次世代交通システム
9.5 携帯電話,携帯型情報端末
9.6 将来予測
    マルチメディア社会/技術的側面/未来予測

おわりに
参考文献
索引

内容説明

本書は図書館情報大学でのマルチメディアシステムの講義ノートをもとに、加筆修正をしたものである。刻一刻と内容が変わってしまう項目については、普遍的な記述にとどめた。第2版では、特に画像・文字認識については、最新の情報を盛り込むべく、全面的に書き改め、デジタル画像処理に使われる要素技術の内容と文字認識技術の全体像とが把握できるように配慮。画像処理要素技術については、実際の処理結果を例示して、技術の目的や意義を強調し、文字認識技術については、認識理論の要約と認識技術の分類に重点をおいて解説。また、インターネット上のサービスについては、現在はWebが主流なので、Web以外のサービスについては大幅に削り、そのかわりにHTMLの解説を加えた。

目次

1章 序論
2章 音声情報
3章 画像情報処理
4章 画像・映像情報
5章 コンピュータグラフィックス(CG)
6章 大容量記録媒体
7章 インターネット
8章 電子図書・電子図書館
9章 マルチメディアサービス

著者等紹介

松本紳[マツモトマコト]
1978年慶応義塾大学工学部卒業。’84年同大学院博士課程修了、同年工学博士、図書館情報大学助手。’88~90年英国ウォーリック大学客員研究員、’91年図書館情報大学助教授

小高和己[オダカカズミ]
1972年工学院大学電子工学科卒業。’75年千葉大学大学院工学研究科電気工学専攻修士課程修了。’85年工学博士。’75年日本電子電話公社入社。’86年NTT基礎研究所主幹研究員、’94年NTTヒューマンインタフェース研究所グループリーダ、’97年図書館情報大学教授
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