システム開発の体系―JIS X0160・共通フレーム98対応

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システム開発の体系―JIS X0160・共通フレーム98対応

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  • サイズ B5判/ページ数 267p/高さ 24cm
  • 商品コード 9784501529307
  • NDC分類 007.61
  • Cコード C3055

出版社内容情報

 企業の重要資源として,”人”,”物”,”金”に”情報”が加えられてから久しい。情報処理機器類の飛躍的な技術革新とソフトウェア郡の充実とが相まって,多くの企業が試行錯誤を繰り返し,”情報”を第4の資源に確実に位置づけてきている。コンピュータを中心に据えた情報システムは,既存の業種・業界のみならず,実際,さらには業種・業界の垣根を越えた範囲に拡張し続けている。また一方では,グローバル化の波が押し寄せ,これにも追随しなければならないなど,情報システムに対する要求の変化も急激である。
 これらの早さと広がりに迅速,柔軟,かつ確実に対応するために,オブジェクト指向,エージェント指向,ルールベース,ビジネス・オブジェクト,プロセス・モデリングなど各種の技法が誕生し,業務そのものの分析・定義・再構築がはかられている。そして,これらの技法を採用する際にも,ソフトウェア・ライフサイクル・プロセス(Software Life-Cycle Process:以下SLCPと略)全体を考慮に入れた,システム構築が重要性を増しつつある。
 本書は,情報処理システムのSLCPを,基本プロセス郡(企画,開発,運用,保守の4プロセス),契約プロセス郡(取得,供給の2プロセス),共通プロセス郡(プロジェクト管理,環境支援,作業管理の3プロセス)に分類し,各プロセスで発生する一連の作業郡を実務的な面からとらえ,”システム開発の体系”として記述したものである。ソフトウェア開発や取引きの現場で発生するさまざまな作業郡を詳細な作業項目に細分化し,これに名前をつけ,作業の範囲と内容を定義している。つまり,システム構築のために蓄積された各種の規範,ルール,規則,経験などを体系化した組織の標準(個別フレーム)の一例である。システム開発計画を立案するとき,あるいは計画に基づいてプロジェクトを管理するときに,作業のもれや重複のチェック,開発作業全体の見積もりに役立てることができる。
 また今後は,情報システムの企画,開発,運用,保守の各プロセスの一部や全部を外部に委託するときに,システム開発および取引の明確化のために策定された”共通フレーム”に準拠した取引きが求められる。本書では”共通フレーム”の考え方にふれ,”システム開発の体系”との対応についても述べているので,依頼側(取得者)と開発側(供給者)との間で取引きする作業の内容を確認するために利用することもできる。
 ”共通フレーム”とは,国際規格である『ソフトウェアライフサイクルプロセス規格ISO/IEC 12207:1995(JIS X 0160-1996)』に,日本のソフトウェア産業の特性を加味して策定された『1998版 共通フレーム98 SLCP-JCF97』のことを指す。”共通フレーム”の策定は,通産省の指導のもと日本情報システム・ユーザー協会,情報サービス産業協会,日本電子工業振興協会,日本規格協会,日本情報処理開発協会,学職経験者などの協力を受けながら,SLCP-JCF97委員会,SLCP-JCF98委員会が行った。
  本書は次の三つを目的にしている。

 ●情報処理システムに関連する作業を実施するときには,発生する作業の名称とその内容を明らかにして着手する必要がある。その方法の一つで,作業を段階的に分割し構造化する方法(WBS:Work Breakdown Structureと一般にいわれる)をとるときのガイドラインを提供する。
 ●個々の作業の入出力と作業内容を示すことにより,各作業で参照したり,作成したりするドキュメントの種類を指示する。重要なドキュメントについては,記載項目を例示する。
 ●情報処理に関する取引きの標準化を狙った”共通フレーム”との対応関係を示すことにより,既存の組織標準(個別フレーム)やプロジェクトの標準から,業界標準への修整(テーラリング)の方向性を示す。

 本書は情報システム部門の管理者,プロジェクト・マネージャ,開発担当者の方々を対象にしている。情報処理システムの立案,プロジェクトの運営,情報処理システムの開発などの分野で,日夜奮闘されている方々に少しでも寄与できれば,編者の喜びとするところである。
 最後に,本書の執筆にあたってご支援をいただいた,東京電機大学出版局の植村八潮氏,松崎真理氏に心から感謝申し上げる。
  1998年12月
編者しるす

1章 システム開発の体系と共通フレーム
1.1 システム開発の体系
  1.1.1 基本プロセス郡
  1.1.2 契約プロセス郡
  1.1.3 共通プロセス郡
 1.2 共通フレームとは
 1.3 システム開発の体系と共通フレームとの関連
2章 企画プロセスの作業
2.1 情報システム戦略の立案
  2.1.1 企業業務計画の立案
  2.1.2 企業環境の把握
  2.1.3 情報戦略の策定
 2.2 情報システム全体計画の立案
  2.2.1 全体計画立案体制の確立
  2.2.2 業務モデルの定義
  2.2.3 情報システム・モデルの定義
  2.2.4 情報システム開発課題の分析 
  2.2.5 情報システム中長期計画の立案
  2.2.6 情報システム中長期開発計画の評価と承認
 2.3 個別システム開発計画の立案
  2.3.1 システム化の目的と範囲の定義
  2.3.2 システム化個別計画書の作成
  2.3.3 システム化個別計画の評価と承認
 2.4 アウトソーシングの企画と実施
  2.4.1 アウトソーシングの導入検討
  2.4.2 情報システムの導入・移行
3章 開発プロセスの作業
3.1 開発プロセスの作業体系
  3.1.1 作業の分類
  3.1.2 開発の工程
 3.2 業務機能の開発
  3.2.1 概要定義工程の作業
  3.2.2 詳細定義工程の作業
  3.2.3 設計工程の作業
  3.2.4 プログラム設計工程の作業
  3.2.5 プログラム作成工程の作業
  3.2.6 結合テスト工程の作業
  3.2.7 総合テスト工程の作業
  3.2.8 導入工程の作業
 3.3 運用機能の開発
  3.3.1 概要定義工程における作業
  3.3.2 詳細定義工程における作業
  3.3.3 設計工程における作業
  3.3.4 プログラム設計工程における作業
  3.3.5 プログラム作成工程における作業
  3.3.6 結合テスト工程における作業
 3.4 移行作業の開発
  3.4.1 概要定義工程における作業
  3.4.2 詳細定義工程における作業
  3.4.3 設計工程における作業
  3.4.4 プログラム設計工程における作業
  3.4.5 プログラム作成工程における作業
  3.4.6 結合テスト工程における作業
4章 プロジェクト管理プロセスの作業
4.1 プロジェクト管理のポイント
  4.1.1 プロジェクト・マネジメントの重要性
  4.1.2 見える開発・見える作業の重要性
  4.1.3 組織的なレビューの重要性
 4.2 進捗管理の実施
  4.2.1 開発管理計画の立案
  4.2.2 進捗管理の実施ポイント
  4.2.3 開発工程ごとの進捗管理の実施
 4.3 品質管理の実施
  4.3.1 品質管理計画の立案
  4.3.2 開発工程ごとの品質管理の実施
 4.4 組織管理の実施
  4.4.1 組織の編成
  4.4.2 組織の管理と評価
  4.4.3 外注の管理
 4.5 費用管理の実施
  4.5.1 予算の編成
  4.5.2 予算の執行と評価
5章 環境構築プロセス
5.1 ソフトウェアの環境構築
  5.1.1 概念定義工程までに行う作業
  5.1.2 詳細定義工程までに行う作業
  5.1.3 プログラム設計工程までに行う作業
  5.1.4 プログラム作成工程までに行う作業
  5.1.5 結合テスト工程までに行う作業
  5.1.6 総合テスト工程までに行う作業
  5.1.7 導入工程までに行う作業
 5.2 ハードウェアの環境構築
  5.2.1 概要定義工程までに行う作業
  5.2.2 詳細定義工程までに行う作業
  5.2.3 プログラム設計工程までに行う作業
  5.2.4 総合テスト工程まえに行う作業
  5.2.5 導入工程までに行う作業
 5.3 ネットワークの環境構築
  5.3.1 概要定義工程までに行う作業
  5.3.2 詳細定義工程までに行う作業
  5.3.3 設計工程までに行う作業
  5.3.4 プログラム設計工程までに行う作業
  5.3.5 総合テスト工程までに行う作業
  5.3.6 導入工程までに行う作業
6章 作業支援プロセスの作業
6.1 開発基準の提供
  6.1.1 開発標準提供計画の立案
  6.1.2 開発基準の作成と適用支援
 6.2 技法・ツールの提供
  6.2.1 技法・ツール提供計画の立案
  6.2.2 技法・ツールの調達・提供と適用支援
 6.3 開発要員の教育
  6.3.1 教育計画の立案
  6.3.2 教育の実施
 6.4 開発用品の提供
  6.4.1 開発用品の提供計画の立案
  6.4.2 開発用品の調達と補給
7章 運用プロセスの作業
7.1 計画の立案と実施
  7.1.1 運用の管理
  7.1.2 障害の管理
  7.1.3 運用の評価と改善
 7.2 運用要員の管理
  7.2.1 運用要員の管理
  7.2.2 資源の管理
 7.3 運用と統制とセキュリティの管理
  7.3.1 規程・基準の管理
  7.3.2 セキュリティの管理
 7.4 運用費用の管理
  7.4.1 コストの管理
  7.4.2 課金の管理
 7.5 他部門への運用支援
  7.5.1 関連業務の支援
  7.5.2 EUCの支援
8章 保守プロジェクトの作業
8.1 計画の立案と実施
  8.1.1 保守計画の立案
  8.1.2 ソフトウェアの保守
  8.1.3 ソフトウェアの障害対応
  8.1.4 保守の評価と改善
 8.2 要員と資源の管理
  8.2.1 保守要員の管理
  8.2.2 ソフトウェアの管理
 8.3 保守の統制と品質管理
  8.3.1 保守手続きの確立
  8.3.2 品質管理の実施
 8.4 他部門への支援
  8.4.1 変更・障害情報の受付け管理
  8.4.2 開発部門からの引継ぎ
  8.4.3 運用部門への引継ぎ
  8.4.4 企画部門への引継ぎ
9章 取得プロセスの作業
9.1 取得要件書の作成
  9.1.1 取得用件書の作成
  9.1.2 調達先の候補企業の選定
  9.1.3 提案書の作成依頼
 9.2 契約の締結
  9.2.1 提案書の比較・検討
  9.2.2 契約の締結
 9.3 供給者側の状況把握
  9.3.1 進捗状況の把握
  9.3.2 問題点の検討と解決
 9.4 成果物の受入れ
  9.4.1 受入れの準備
  9.4.2 成果物の受入れ
10章 供給プロセスの作業
10.1 提案書の作成
  10.1.1 取得要件書の理解と判断
  10.1.2 提案内容の検討と作成
  10.1.3 プロジェクト計画案の作成
  10.1.4 見積りの実施と提案書のまとめ
  10.1.5 提案書の提出と説明会の実施
 10.2 契約の締結
  10.2.1 提案内容の調整
  10.2.2 契約の締結
 10.3 プロジェクトの運営
  10.3.1 計画実行の立案・合意
  10.3.2 進捗管理と会議体の運営
 10.4 成果物の納入
  10.4.1 成果物の納入

 付録 共通フレームと"システム開発の体系"対応表

 用語集

 文献

 索引

内容説明

本書は、情報処理システムのSLCPを、基本プロセス群(企画、開発、運用、保守の4プロセス)、契約プロセス群(取得、供給の2プロセス)、共通プロセス群(プロジェクト管理、環境支援、作業管理の3プロセス)に分類し、各プロセスで発生する一連の作業群を実務的な面からとらえ、“システム開発の体系”として記述したものである。

目次

1章 システム開発の体系と共通フレーム
2章 企画プロセスの作業
3章 開発プロセスの作業
4章 プロジェクト管理プロセスの作業
5章 環境構築プロセスの作業
6章 作業支援プロセスの作業
7章 運用プロセスの作業
8章 保守プロセスの作業
9章 取得プロセスの作業
10章 供給プロセスの作業