センサネットワーク技術―ユビキタス情報環境の構築に向けて

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センサネットワーク技術―ユビキタス情報環境の構築に向けて

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  • サイズ A5判/ページ数 244p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784501324704
  • NDC分類 547.48
  • Cコード C3055

出版社内容情報

 テレメータなどのシステムに代表されるように,センサから得られた物理情報を有線・無線ネットワークを介して収集し,様々な分析や制御に用いることは古くから行われてきた.たとえば,工場の生産現場はセンサが最も活躍する場所の一つであるが,そのような場所ではFA(ファクトリオートメーション)という形で,複数のセンサの協調動作により複雑な工程を制御することが日常的に行われている.こうしたシステムを支えるために,計測・制御技術分野ではその基本課題として,センシングと知能,センシングと知識,あるいはセンシングと通信について様々な角度から継続的に研究がなされてきた.
 それではなぜ今,センサネットワーク,とりわけ無線センサネットワークが大きく取り上げられているのであろうか.その理由の一つとして,近年,無線通信機能を持つ情報通信端末の小型化,低コスト化が飛躍的に進んだことがあげられる.このような小型の情報通信端末が,実世界とコンピュータネットワークの融合であるユビキタスコンピューティングの実現に向けてセンシング機能を保持することは,極めて自然な流れである.通信ノードは同時にセンサとなり,自身が検出した情報を発信するだけではなく他のノードが発した情報を中継することにより,多数の通信ノードが面状に広がってセンシングを行うことができる.さらに技術の進歩により,無線センサノードを1個のLSIとすることまでも可能となってきた.このような無線センサノードを用いれば,これまでの計測システムとは比較にならないくらい大規模かつ高解像度の分散計測システムを,莫大な数の安価な無線センサノードによって構築することが可能となり,それによって超高層ビルや大型橋梁などの構造物のモニタリング,道路や鉄道などの交通網の監視システム,都市環境制御などの実現が期待できるようになる.
 しかしその一方で,長年に渡って検討されてきた計測技術においては,こうしたセンサネットワークにより従来不可能であったどのようなセンシング機能が新たに生み出されるのか,それを実現するための本質的な技術課題は何かということを深く検討することが大切である.たとえば,センサネットワークの持つ利点を引き出すための技術的ポイントは何か,あるいはセンサネットワークを活用した具体的事例は何かなどを知ることが重要である.具体的には,センサネットワークにおいては,制約のある資源(電力資源,計算資源,通信資源)をどのように効率的に利用するかということが第一の課題となるが,究極の資源効率を実現するために,階層化によるシステムの拡張性の利点を犠牲にしてでもアプリケーションを重視した設計が要求される場合がある.また,センサネットワークのノードにインターネットのノードのような固有のアドレスを割り当てる必要があるか否か,ネットワーク上の中継ノードによるデータの内部処理など,従来のネットワークの枠組みにとらわれない新たな視点による通信システムの設計が必要となる.
 本書は,こうした視点から,計測自動制御学会ネットワークセンシングシステム部会運営委員の編著者を中心に,専門の研究者がプラットフォーム,プロトコル,情報処理,応用システムの現状を総括し,今後の発展の道しるべとして記すものである.読者の方々が本書によってセンサネットワークを利用した具体的なシステム開発や新たなアプリケーション発見に一助となれば著者らにとってこの上ない喜びである.
 最後に,情報を提供してくださった,西宮市総合企画局情報政策部情報システムグループ課長 久保田邦夫様,近畿総合通信局電波監理部企画調整課課長補佐 國政和清様,(株)オーエステクノロジー 尾崎研三様,図表の修正に協力いただいた東京電機大学 牧村和慶君,鈴木亮平君,本書の出版にあたり企画段階からお世話になった東京電機大学出版局 菊地雅之氏に深く感謝する.

2005年5月
安藤繁,田村陽介,戸辺義人,南正輝

目次
第1章 ネットワークセンシングの背景
 1.1 実世界・物理世界のユビキタス情報化
 1.2 ネットワークセンシングの背景と目的
 1.3 情報化におけるセンシングの役割
 1.4 ネットワークセンシングの要素技術
 1.5 情報に着眼するセンシング原理
 1.6 研究事例の紹介
 1.7 取り組むべき研究分野
 参考文献
第2章 センサネットワークのプラットフォーム
 2.1 プラットフォーム開発の歴史
 2.2 プラットフォームの構成要素
 2.3 MICA MOTEとTinyOS
 2.4 i-Bean
 2.5 マイクロノード
 2.6 SmartIts
 2.7 SensorWeb
 2.8 Pushpin Computing
 2.9 U-Cube
 2.10 実用上の重要な技術課題
 参考文献
第3章 センサネットワークのプロトコル
 3.1 基礎技術
 3.2 データリンク層
 3.3 ネットワーク層
 3.4 トランスポート層
 参考文献
第4章 センサデータ情報処理
 4.1 高度センサネットワーク環境
 4.2 問合せ記述
 4.3 問合せ処理
 4.4 プログラム記述
 4.5 コンテクストアウェアシステム
 参考文献
第5章 センサネットワークの応用システム
 5.1 気象・水文計測システム
 5.2 建築物の健全性診断システム
 5.3 無線センサネットワークの応用システム
 5.4 センサネットワークの今後の課題および広がり
 参考文献

索 引

目次

第1章 ネットワークセンシングの背景(実世界・物理世界のユビキタス情報化;ネットワークセンシングの背景と目的 ほか)
第2章 センサネットワークのプラットフォーム(プラットフォーム開発の歴史;プラットフォームの構成要素 ほか)
第3章 センサネットワークのプロトコル(基礎技術;データリンク層 ほか)
第4章 センサデータ情報処理(高度センサネットワーク環境;問合せ記述 ほか)
第5章 センサネットワークの応用システム(気象・水文計測システム;建築物の健全性診断システム ほか)

著者等紹介

安藤繁[アンドウシゲル]
学歴、東京大学大学院工学系研究科計数工学専攻博士課程修了。工学博士(1979)。職歴、東京大学工学部計数工学科助手、講師(1979)。電気通信大学電気通信学部電子情報学科助教授(1984)。東京大学大学院情報理工学系研究科システム情報学専攻教授

田村陽介[タムラヨウスケ]
学歴、慶応義塾大学大学院政策メディア研究科博士課程修了。博士(政策・メディア)(2001)。職歴、株式会社ソニーコンピュータサイエンス研究所

戸辺義人[トベヨシト]
学歴、カーネギーメロン大学Electrical and Computer Engineering修士課程修了(1992)。博士(政策・メディア)(2000)。職歴、株式会社東芝(1986)。慶応義塾大学(1997)。東京電機大学工学部教授

南正輝[ミナミマサテル]
学歴、東京大学大学院工学系研究科電子情報工学専攻博士課程修了。博士(工学)(2001)。職歴、東京大学大学院リサーチアソシエイト(2001)。東京大学大学院特任教員、助手(2002)。芝浦工業大学工学部電子工学科講師
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感想・レビュー

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lupin14

1
=) 環境ビジネスのITインフラを担うだろうセンサーネットワーク技術について理解することができた2009/08/21

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