出版社内容情報
景観法ができてから10年が過ぎ、各自治体の制度としては定着してきたものの、社会においては「景観」についての理解が進んだとは言い切れない。
コロナ禍で、テレワークや「ワーケーション」と呼ばれる遠隔での働き方がますます増加する今、「働く場」「住む場」の重なりによる「暮らす場」の環境をより意識する傾向が高まってきている。
人々の働き方が変わり、都市で生活する必要性が減少するなかで、人々はどの地域でどのような暮らしを目指すのか。これまで都会で生活してきた人々は、どのような環境を求めるのか。
これはコロナ後の地域を考える重要なテーマであり、その時多くの人々に選ばれる地域になるかどうかは、地域の景観のありようにも大きく左右されるのだ。そして日常の生活空間に誇りを持つことは、シビックプライドとなり、そこに暮らす人々自身の自己肯定感も高まるに違いない。
独立時から30年来、「公共空間デザイナー」を名乗り、誰でもがアクセスできる公共空間のデザインを目指してきた著者が、地域に人を呼び込むセンスや環境づくりのポイントを、景観という新しい切り口でまとめた1冊。
目次
第1章 シビックプライドを支える景観のデザイン
第2章 公共空間とは何か
第3章 知られざる広告看板、店舗看板の汚染問題
第4章 まちを一変させた京都市の取り組み
第5章 人を呼び込んでいるまち―人口増に成功しているまちには何が起きている?
第6章 「観光」という言葉の終焉―暮らし体験の魅力
第7章 新たな社会変化に対応する景観まちづくり
著者等紹介
藤本英子[フジモトヒデコ]
1982年京都市立芸術大学美術学部工芸科デザイン専攻卒業後、株式会社東芝入社。1989年に公共空間デザイナーとして独立。1992年建築士事務所エフ・デザイン設立。博士(芸術)。行政の景観関連各種委員、景観アドバイザーを多く務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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