創元推理文庫<br> 霊魂の足―加賀美捜査一課長全短篇

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創元推理文庫
霊魂の足―加賀美捜査一課長全短篇

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  • サイズ 文庫判/ページ数 317p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784488410216
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

其処では、将(まさ)に着目すべき事件が起りつつあった――上野駅の地下食堂で警視庁捜査一課長・加賀美敬介が偶然すり替えを目撃したトランクの中身は、驚くべきことに犯人の手によって警視庁の加賀美に宛てて送られてきたのだ。一見して単純なトランクのすり替えが次から次へ奇妙な謎を呼ぶ第一作「怪奇を抱く壁」に始まる加賀美捜査一課長の探偵譚。探偵小説の巨匠が彫心し、戦後探偵小説の幕開けを飾った名探偵の短篇を全一巻に集成する。

内容説明

其処では、将に着目すべき事件が起りつつあった―上野駅の地下食堂で偶然トランクのすりかえを目撃した警視庁捜査一課長・加賀美敬介が犯人を尾行すると、不可解なことに男はトランクの中身を加賀美に宛てて送っていたのだ。一見単純な犯罪が謎を呼ぶ第一作「怪奇を抱く壁」に始まる、加賀美捜査一課長の事件簿。戦後探偵小説の幕開けを飾った名探偵の短篇を全一巻に集成する。

著者等紹介

角田喜久雄[ツノダキクオ]
1906年横須賀生まれ。22年に最初の探偵小説「毛皮の外套を着た男」が「新趣味」の探偵小説募集に入選、26年「発狂」が「サンデー毎日」の第1回大衆文芸懸賞に入選して、同年同題の作品集を刊行する。37年『妖棋伝』で第4回直木三十五賞の候補になるなど注目をあつめ、時代伝奇小説で一躍人気作家となる。戦後まもない47年に本格的な長編探偵小説『高木家の惨劇』を刊行、58年「笛吹けば人が死ぬ」で第11回日本探偵作家クラブ賞を受賞。94年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ちゃも

28
中々よかった。捜査方法や登場人物の話し方に時代は感じるけど、今読んでも「そうはならんやろ」みたいなトリックは無かった。言葉も当時のままで、読めるか心配だったけど問題なかった。トリックとしては「緑亭の首吊男」が一番好きだったかな。話の内容としては「Yの悲劇」と「五人の子供」。どの話も戦後直後で貧しさゆえに犯罪に染まってしまった人や、人生が狂ってしまった人が出てきて少し胸が痛くなる。作者の角田さんが江戸川乱歩や横溝正史と知り合いだったことに驚いた。私は今知ったけど、割とミステリ界隈では有名なのかな?2022/06/26

geshi

28
戦後直後の混乱した空気感漂う探偵小説。『緑亭の首吊男』ミスリードがトリックを引き立てている。『怪奇を抱く壁』冒頭の不可解な展開に引き付けられ怪奇なオチまで一気。『霊魂の足』家庭的な花屋と殺人との対比。加賀美と同様に中盤トーンダウンしてる。『Yの悲劇』トリックはすぐ分かるが悲劇性が後に残る。『髭を描く鬼』髭を描かれた被害者という状況は面白いがうまく着地しきれていない。『黄髪の女』探偵小説というより男女の浪花節な因果譚。『五人の子供』切ない真実と加賀美の決断がよい読後感。2021/12/01

くさてる

18
戦後間もない東京が舞台にした謎を、警視庁捜査一課長、加賀美敬介が解き明かしていく短編集。ミステリとしての質云々よりも、戦後すぐの風俗や空気感が生々しく面白かったです。加賀美のキャラも、癖が強くてどうかな……という感じだったのが、読み進むにつれて味になってきてよかった(途中で嫁とこどもがいると知って驚愕した)。「霊魂の足」と「五人の子供」が特に印象に残りました。2021/11/20

kinshirinshi

12
終戦直後に書かれた本格推理の短編集。日本の探偵小説界が活気に満ち始めた時期ではあるが、市井の人々の生活が一昼夜にして向上したはずもなく、戦中にもまして生きるのが困難な時代だったことが分かる。そんな時代を背景に、メグレ警部を模した加賀美敬介捜査一課長(金田一耕助とともにイニシャルがKKで、神津恭介のネーミングに一役買っている)は、許しがたい犯人を徹底的に追い詰めるかと思えば、酌量の余地のある犯罪を見逃す人情も持ち合わせている。臨場感のある描写、登場人物の感情の揺れも丁寧に描かれ、推理ものとしても傑作だ。2022/01/27

そうたそ

11
★★★☆☆ メグレ警視をモデルとして書かれた加賀美捜査一課長シリーズの短編を全て収録する作品集。「高木家の惨劇」の方はそこそこ有名かと思うが、こうして短編をまとまった形で読めるのは有難いこと。戦争の色が未だ色濃く残る、戦後間もない東京の街を舞台に描かれるミステリは独特の味わいがある。最近の練りに練られたスタイリッシュなミステリも良いが、こういう大味な昭和のミステリもこれはこれで面白い。表題作なんかは本格色が濃いし、「五人の子供」は終戦後ならではのやり切れない結末。満足度の高い一冊だった。2022/10/10

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