出版社内容情報
フィールドワークという人類学的実践の核心をなす営みを通して、この学問分野の厄介な面白さを初心者に伝える。と同時に、職業的な人類学者に対して、それぞれの人生とフィールドワークを真摯に見つめ直すことを促すことを試みる。
目次
序論―生き方としてのフィールドワーク
第1部 はざまで(フィールドを選ぶ/フィールドに選ばれる―エチオピアのイスラーム聖者村と人類学者;文化の狭間に生きる―トランスポーター、ジョセフの生き方;生きるように学問する―私が南アフリカまで日本人に会いに行く理由)
第2部 おわりとはじまり(失われた時を求めて―フィールドワークにおける老いと時間;フィールドワークと「甘え」―フィジーの自殺研究を振り返って;「生活実感」からの再出発―モロッコのベルベル人男性ハーッジとの出会いと歌舞アホワーシュ;楽園の宗教と観光と私をつないだ食堂―バリ島の忘れえぬ恩人たちとの出会い)
第3部 身のまわりから(異文化表象の誤配と交響するフィールド;異分野との共同研究の現場―現場=フィールドの学としての人類学;そんなことはどうでもいい、というわけでもないのかもしれない)
著者等紹介
中尾世治[ナカオセイジ]
南山大学大学院人間文化研究科人類学専攻博士後期課程修了。総合地球環境学研究所特任助教。西アフリカ近現代史、文書の人類学
杉下かおり[スギシタカオリ]
オックスフォード大学社会文化人類学研究所博士課程修了。多摩大学グローバルスタディーズ学部専任講師。日本と南アフリカの「人種」問題(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。