内容説明
パソコン、携帯電話、インターネット、電子メール、DVDにストリーミング。すべて、シャノンなしには実現しなかった―。今日のデジタル世界の基礎を築き、フォン・ノイマンやチューリングも感服した孤高の天才数学者、初の本格評伝。影響力の大きさは、アインシュタイン以上。
目次
1 内気な天才数学者(発明家の遺伝子;工学か数学か;部屋いっぱいの特大の頭脳 ほか)
2 天才の孤独(大西洋横断通信への挑戦;インテリジェンスから情報へ;爆弾級の発見 ほか)
3 遊ぶ天才(シャノン教授;内部情報;からくり好きの天国 ほか)
著者等紹介
ソニ,ジミー[ソニ,ジミー] [Soni,Jimmy]
編集者、ジャーナリスト、ライター。ハフィントン・ポスト元編集長。スピーチライターやニュース番組のコメンテイターとしても活躍している
グッドマン,ロブ[グッドマン,ロブ] [Goodman,Rob]
元スピーチライター
小坂恵理[コサカエリ]
翻訳家。慶應義塾大学文学部英米文学科卒業。訳書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
エリク
30
高校の図書室におすすめの本としてあったので、読んでみました。正直小難しい内容で、理解できたとはいいがたい状態ですが、この現代のネットの父には、感謝してもしきれない気がします。 計10冊越えの感想ラッシュにお付き合いいただきありがとうございます<(_ _)>(^_-)-☆2020/06/01
trazom
30
クロード・シャノンが、フォン・ノイマン、チューリングと並んで、現代のコンピュータの基礎を作った人物であり、「情報理論の父」であることは承知していたが、彼の「通信の数学的理論」をきちんと読みこなすこともできない浅学者の私だから、この本で理解できたことは、彼の業績のほんの上辺の部分だけなんだろう。でも、熱力学とは全く別のアプローチからシャノンが定義したエントロピーが、情報理論の基本になっているなんて、何とも面白いなあ。桁外れの天才であり、ある種の変人だけれど、シャイで謙虚なシャノンの人柄が、とても好きになる。2019/09/15
Fondsaule
24
★★★☆☆ シャノンと言えば、NTTとかKDDIのニュースリリースで出てくるシャノン限界だ。シャノンの研究成果がなければ、今日の様な形のインターネットは創造されなかっただろうと言われている。アラン・チューリングやジョン・フォン・ノイマンらとともに今日のコンピュータ技術の基礎を作り上げた。この本でうまく伝わるかな。でも、京都賞がノーベル賞に並ぶ賞だと紹介されているのは、ちょっとした驚き。2019/10/22
masabi
14
【概要】情報時代の基礎となる理論を生み出したクロード・シャノンの評伝。【感想】機械で論理を扱えることを示した修士論文、普遍的な情報伝達の可能性と限界を示した論文で情報時代の父とされる。富や名声にさっぱり興味を示さず、公私で様々なプロジェクトに取り組む研究者のステレオタイプのような人物である。遺伝学、射撃制御、迷路を記憶するマウス、ジャグリング、ギャンブル、チェスを指す機械と関心が理論と工学の多岐に渡り、しかも一定の成果を収めている。シャノンを中心とした他の天才や奇才とのエピソードも面白い。2020/07/31
DEE
14
情報をデータとして扱う。今では当たり前だけどシャノンが修士論文を書くまでは夢物語だったらしい。 伝える情報を数学的に処理することで、迅速かつ正確に相手に送ることが可能になった。「正確さ」とは曖昧さや不正確ささえも正確に伝えられるということでもあり、それって相当にスゴいことじゃないかな。名声や肩書きに無頓着、常に謙虚であり遊び心を忘れない。ジャグリングと手を動かす事を愛し、現在にも多大な影響を及ぼし続ける。自分はシャノンという人物を知らなかったが、とても魅力的であり、いい人生を送ったことが充分に読み取れる。2019/07/30