出版社内容情報
エボラ出血熱、ジカ熱、結核……。感染症は身近にある危機だ。感染経路別に整理したリテラシーを身につけ、来たる脅威に備えよう。
岡田 晴恵[オカダ ハルエ]
内容説明
新型インフルエンザ、ジカ熱、エボラ出血熱、結核、梅毒…。多種多様な感染症をその経路別に整理して正しい知識を持ち、いたずらに怖がり過ぎず来たるべき脅威に備えよう。
目次
1章 昆虫が運んでくる感染症
2章 接触することでうつる感染症
3章 吸い込んでうつる感染症
4章 母子感染で重篤化する感染症
5章 飲み込んでうつる感染症
6章 傷からうつる感染症
7章 動物からうつる感染症
著者等紹介
岡田晴恵[オカダハルエ]
1963年生まれ。白鴎大学教育学部教授。専門は、感染免疫学、公衆衛生学、共立薬科大学(現慶應義塾大学薬学部)大学院修士課程修了、順天堂大学大学院医学研究科博士課程中退、ドイツ・マールブルク大学医学部ウイルス学研究所に留学、国立感染症研究所研究員、日本経団連21世紀政策研究所シニア・アソシエイトなどを経て、現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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saga
49
2017年初版。新型コロナウイルス感染症の参考になればと2020年に購入。医師の講義を直接聞いているような、臨場感のある筆運び。注意すべき主な感染症の、経路から症状、治療法などの解説はとても参考になる。執筆時点では鳥インフルエンザ由来の新型インフルエンザに注意を払われているが、構造的には新型コロナウイルスも同様だろう。私より少しだけお姉さんの著者に親近感もわいた。2020/07/24
香菜子(かなこ・Kanako)
27
正しく怖がる感染症。岡田 晴恵先生の著書。感染症は怖い。感染症になりたくない。感染症になった人を拒絶してしまう。感染症や感染症患者を怖がって怯えていても何も始まらない。感染症は正しく怖がること。感染症を正しく怖がって正しく対策をとれば被害は少なくなる。感染症の専門家である岡田 晴恵先生から学べる感染症と正しく向き合う方法を多くの人がみにつければ、もう感染症なんて必要以上に恐れる必要はなくなるかも。2022/08/04
タルシル📖ヨムノスキー
24
国立感染症研究所の研究員だった著者が代表的な感染症を例に挙げ、その原因、病態、治療法や予防法を解説している本。取り上げるのは感染経路別に、デング熱やマラリア、梅毒とエボラ出血熱、結核、風疹、コレラなど。…そう、この本は2017年3月の刊行なので、COVID-19感染症については一切触れられていないんです。この本の中で未知のウイルスとして著者が恐れているのは強毒性の鳥インフルエンザ。これについては著者が2007年に小説という形ですでに警鐘を鳴らしていました。まさかこの本刊行の3年後に、こんな事態になるとは。2024/02/13
ゲオルギオ・ハーン
23
有名な感染症(マラリア、エボラ出血熱、コレラ、破傷風など)の紹介とそれぞれの予防方法が書かれた一冊。動物や虫を媒介するウイルスの恐ろしさを改めて感じる。蚊やダニを防ぐには服装に注意し、蚊帳などの道具を使わないといけない。また、日本では滅多にないから対岸の火事だと考え、油断しているというのも危険なことではないかとあらためて思いました。海外からの出入りが活発になるのでいつの間にか日本へ侵入し、急拡大なんていう話もありえる。ただ漠然と感染症に懸念するのではなく、具体的にどう捉えるべきかを勉強できた一冊でした。2023/09/30
そらねこ
20
交通網が整備されることによって、一地域の風土病であったものがあっという間に全世界に広がってしまい犠牲者を増やしている現状に恐怖を覚えた。蚊に刺されないように注意すること、致死率ほぼ100%の狂犬病の流行地帯に行く場合の注意点など知っておくことが大切だと感じた。20代の女性に増えている感染症など意外と感じると同時に無知は怖いと思った。 【図書館本】2017/05/01