出版社内容情報
荘園に生きた人々を通じ荘園制の実態を解き明かした画期的な入門書。古代律令制官僚支配を受け継ぎ中世全体を形作った制度を、すっきり理解する。
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日本史の授業でいちばん教えにくいと言われる荘園。時代や場所により性質が様々で、関わる人々の利害関係が複雑なことがその理由だろう。しかし、古代から中世にいたるまで特産物によって日本の経済を支え、王家・摂関家を頂点とする重層的な社会構造を生み出したのは荘園に他ならない。加えて武士の発生や源平の争乱も荘園の支配権争いに端を発する。この制度を把握できなければ日本の歴史を真に理解することは出来ないだろう。本書はそんな荘園の実態を、荘園に生きた人々のドラマを通じて具体的に描いた画期的な入門書。この本を読めば荘園が面白い存在に見えてくる。 解説 高橋典幸
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日本社会を規定したもの
人物を通してその実態に迫る
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【目次】
はじめに
概観
1 生江臣東人――初期荘園と地方豪族
2 大法師兼算と古志得延――越後国石井荘の荘司と田堵
3 「南京一の悪僧」覚仁――伊賀国東大寺領の完成者
4 橘兼隆と大田光家――開発領主と寄進地系荘園の成立
5 太良荘の定宴と歓心――荘園経営者と百姓
6 太良荘の公文・名主、禅勝と実円――転換期の中間層
7 菅浦の乙名清九郎――惣の救世主
8 悲願の代官祐清――新見荘の直務代官
9 「家門御下向」――日根荘の九条政基
参考文献
略年表
文庫版あとがき
解説 人物を通じて荘園を理解する 高橋典幸
内容説明
日本史の授業でいちばん教えにくいと言われる荘園。時代や場所により性質が様々で、関わり人々の利害関係が複雑なことがその理由だろう。しかし、古代から中世にいたるまで特産物によって日本の経済を支え、王家・摂関家を頂点とする重層的な社会構造を生み出したのは荘園に他ならない。加えて武士の発生や源平の争乱も荘園の支配権争いに端を発する。この制度を把握できなければ日本の歴史を真に理解することは出来ないだろう。本書はそんな荘園の実態を、荘園に生きた人々のドラマを通じて具体的に描いた画期的な入門書。この本を読めば荘園が面白い存在に見えてくる。
目次
概観
1 生江臣東人―初期荘園と地方豪族
2 大法師兼算と古志得延―越後国石井荘の荘司と田堵
3 「南京一の悪僧」覚仁―伊賀国東大寺領の完成者
4 橘兼隆と大田光家―開発領主と寄進地系荘園の成立
5 太良荘の定宴と歓心―荘経営者と百姓
6 太良荘の公文・名主、禅勝と実円―転換期の中間層
7 菅浦の乙名清九郎―惣の救世主
8 悲劇の代官祐清―新見荘の直務代官
9 「家門御下向」―日根荘の九条政基
著者等紹介
工藤敬一[クドウケイイチ]
1934年熊本県生まれ。京都大学文学部史学科卒業。同大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。熊本大学名誉教授。長く荘園史研究をリードしてきた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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