ちくま学芸文庫<br> 私の「本の世界」―中井久夫コレクション

個数:

ちくま学芸文庫
私の「本の世界」―中井久夫コレクション

  • ウェブストアに3冊在庫がございます。(2024年04月19日 16時18分現在)
    通常、ご注文翌日~2日後に出荷されます。
  • 出荷予定日とご注意事項
    ※上記を必ずご確認ください

    【ご注意事項】 ※必ずお読みください
    ◆在庫数は刻々と変動しており、ご注文手続き中に減ることもございます。
    ◆在庫数以上の数量をご注文の場合には、超過した分はお取り寄せとなり日数がかかります。入手できないこともございます。
    ◆事情により出荷が遅れる場合がございます。
    ◆お届け日のご指定は承っておりません。
    ◆「帯」はお付けできない場合がございます。
    ◆画像の表紙や帯等は実物とは異なる場合があります。
    ◆特に表記のない限り特典はありません。
    ◆別冊解答などの付属品はお付けできない場合がございます。
  • ●店舗受取サービス(送料無料)もご利用いただけます。
    ご注文ステップ「お届け先情報設定」にてお受け取り店をご指定ください。尚、受取店舗限定の特典はお付けできません。詳細はこちら
  • サイズ 文庫判/ページ数 358p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784480095206
  • NDC分類 493.7
  • Cコード C0195

内容説明

高校時代以来六十余年、精神科医となってからも、著者の傍らにはいつもヴァレリーの書があった。コレクション最終巻では、数々の書評や、読書をめぐる達意のエッセイに加え、精神科医としての深い読みから生まれた独自のヴァレリー論を収録する。著者にとってヴァレリーはいつも危機の中にあった。最初の危機は若き日、にわかに拡大した知的視界を前にして陥った「自己同一性拡散」である。自己の底に無限の力を感じるが、現実の前では無に等しいという感覚。そして嵐の夜に経験した超覚醒状態…。「ジェノアの危機」と言われるこの深刻な事態を、著者は自己支配のパラドックスという視点で読み解いていく。

目次

1 ヴァレリーについて(ポール・ヴァレリーと青年期危機;船と海とヴァレリー ほか)
2 書評(書評の書評;ソーレル『人間の手の物語』 ほか)
3 本と仕事の周辺(バリント『治療論からみた退行―基底欠損の精神分析』あとがき;レンベルガー『無意識の発見―力動精神医学発達史』あとがき ほか)
5 読書アンケートに応えて(「翻訳の世界」翻訳書選者としてのコメント;「みすず」読書アンケート)

著者等紹介

中井久夫[ナカイヒサオ]
1934年、奈良県生まれ。京都大学医学部卒業。現在は神戸大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

i-miya

47
2013.10.15(つづき)中井久夫著。 2013.10.15 (岩井寛、つづき) 著者の範囲は、統合失調症のみならず、鬱、神経症、さらに精神薄弱、ばかりでなく、器質性障害にもとづく痴呆の世界、にも及ぶ。 アラーズ存在論的分類を方法論的尺度として取り上げる。 アメリカ哲学者(精神科医出身)、アラーズ。 アラーズ「他者を理解するということは、とりもなおさず、自己を他者の世界観の立場において、他者の世界観を了解することである」 「さまざまな精神障害者の世界を視点に置き、そこから世界がどのように見えるかを追究2013/10/15

i-miya

46
2013.05.21(初読)中井久夫著。 2013.05.20 (カバー) 高校以来60余年、精神科医になってからもいつもヴァレリーの書があった。 ヴァレリー論。 若い頃の危機。 (1)にわかに拡大した知的視野、前に陥った自己同一拡散、自己の底の無限の可能性を感じるが、現実の前では無に等しいという感覚。 (2)嵐の夜の「超覚醒状態『ジェノアの危機』」-自己支配のパラドックス。 (あとがき) フランス詩人ポール・ヴァレリー(1871-1945)は、私の終生の勉強の対象であった。 2013/05/21

i-miya

37
2013.10.20(つづき)中井久夫著。 2013.10.19 (p095) 母の配慮によって実現したのは、モラトリアムの時期ではなかったろうか。 そのアイデンティティーの確立は34歳、賀茂真淵との一夜の出会いを待たねばならないと考えられないだろうか。 14歳=現実の元服、と並び、 10歳=血脈授受=宗教的成年式、 13歳=水分(みくまり)神社参詣は、自分がどこから来たかという来歴のアイデンティティーに関する成年式であろう。 2013/10/20

i-miya

37
2013.06.19(つづき)中井久夫著。 2013.06.17 『カイエ』は、体系化が死後なされた。 『カイエ』を項目別に分類した「プレイヤード版」『カイエ』、パラディグマ的なもの。 似ているが、少しずつ違う表現。 訳し分けに難渋する。 浜辺に打ち寄せる波に似ている。 5. 少年ポールの最初の志望は海軍兵学校。 『カイエ』に四色問題(すべての地図は、国境を接する国を四色でぬりわけすることが火のである) 2013/06/19

i-miya

37
2013.06.08(つづき)中井久夫著。 2013.06.02 (ジェノアの危機、つづき) 9. もっとも人はそうやすやすと既往から解放されはしない。 彼は、かねてから尊敬していた物理学者ケルヴィンに会い、英国の極東政策を担当していたケルヴィンから島屋小弥太の話を聞いて尊敬の念を抱いたという。 島屋問題は、ヴァレリー研究家の一つのトピックであり、日本の研究者丹治恆治郎氏によって彼が引用した島尾の一句はラフカディオ・ハーンの紹介されたものであると判明している。 2013/06/08

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/6371885
  • ご注意事項

    ご注意
    リンク先のウェブサイトは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」のページで、紀伊國屋書店のウェブサイトではなく、紀伊國屋書店の管理下にはないものです。
    この告知で掲載しているウェブサイトのアドレスについては、当ページ作成時点のものです。ウェブサイトのアドレスについては廃止や変更されることがあります。
    最新のアドレスについては、お客様ご自身でご確認ください。
    リンク先のウェブサイトについては、「株式会社ブックウォーカー」にご確認ください。