出版社内容情報
プルースト、アルトー、マラルメ、クローデル、ボルヘス、ブロッホらを対象に、20世紀フランスを代表する批評家が、その作品の精神に迫る。
内容説明
20世紀フランス最大の文芸批評家モーリス・ブランショの代表作。「作品とは、作品に対する期待である。この期待のなかにのみ、言語という本来的空間を手段とし場所とする非人称的な注意が集中するのだ。『骰子一擲』は、来るべき書物である」。そしてブランショは、作品の奥行、あるいは作品群が構成する世界のみならず、作品を作り上げる作者の精神そのものと直接対峙する。取り上げるのは、マラルメ、プルースト、アルトー、ルソー、クローデル、ボルヘス、ムージル、ブロッホ、ジューベールなど。燦然たる輝きのもと、作品や作者のイメージを一新させる、鮮烈で深い、全26章の批評集。
目次
1 セイレーンの歌(想像的なものとの出会い;プルーストの経験)
2 文学的な問い(「幸福に世を終えられそうもない」;アルトー ほか)
3 未来なき芸術について(極限において;ブロッホ ほか)
4 文学はどこへ行くか?(文学の消滅;ゼロ地点の探究 ほか)
著者等紹介
ブランショ,モーリス[ブランショ,モーリス][Blanchot,Maurice]
1907‐2003年。20世紀フランス最大の作家・批評家。極右機関誌「コンバ」にて文筆活動を開始するが、のち、非共産主義的左翼批評家・作家とも交流するようになる
粟津則雄[アワズノリオ]
1927年愛知県生まれ。フランス文学者、文芸評論家、詩人。日本芸術院会員。文学・芸術分野に多くの仕事がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。