ちくま学芸文庫
山の民・川の民―日本中世の生活と信仰

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 文庫判/ページ数 298p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480090577
  • NDC分類 210.4
  • Cコード C0139

内容説明

かつて鉱山採掘は修験者の経営するところであった。彼らは水源地を掌握し、太陽の運行を熟知し、金山の光明を背景に「護摩の灰」の霊力をもって民衆に臨んだ山の神の代官であった―「文献史料がないところにも歴史は存在する」という信念のもと、著者は残存文書の解読に挑み、地を這うような現地調査を組織する。中世以前の日本で、山や川辺に住む多くの非農業民は、いかに生き、やがてどのような運命をたどったのか。伝承に秘められた歴史の真実とは。民俗学、地理学、考古学をとり入れ、社会経済史、宗教史を綜合し、後の新しい歴史学の展開を用意した記念碑的著作。

目次

解説 中世の山・川の民と境界
第1章 白山への道
第2章 妙高信仰から一向宗へ
第3章 中世鉱業と太子信仰
第4章 奥山庄の復元
第5章 近世農村への変動
解題 井上鋭夫氏の足跡

著者等紹介

井上鋭夫[イノウエトシオ]
1923‐74年。石川県生まれ。48年東京大学文学部国史学科卒業。新潟大学人文学部教授、金沢大学法文学部教授を歴任。日本中世史専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

いちはじめ

0
非農業民にスポットをあてた中世史は今や珍しくはないが、著者が1974年に亡くなっていることを考えると、かなり先駆的な仕事だっただろう。今読んでも刺激的な論考。2007/06/08

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/6403
  • ご注意事項