出版社内容情報
新大陸やアジア諸国から流入する珍花奇葉、珍獣奇鳥、玄怪な工芸品……。発見につぐ発見、揺らぐ伝統的な知。この情報大洪水に立ち向かう挑戦が幕を開けた!
内容説明
新大陸やアジア諸国から流入する大量の珍花奇葉、珍獣奇鳥、玄怪な工芸品…。西欧のルネサンスは、情報の大洪水に見舞われ、中世までの伝統的な知のフレームが大きく揺らいだ時代であった。さらに「古代」という過去の発見、新たな救済の道の発見(宗教改革)、宇宙や身体内部の発見(天文学や解剖学)…まさに発見につぐ発見の時代相だ。この未曾有の知の大爆発に、果敢に立ち向かった人々がいた。膨大な言葉と物を集め、分類を工夫し、印刷メディアと人工記憶を駆使しながら、独創的な知のソフトウェアの開発をめざす挑戦が幕を開ける!情報革命がもたらしたルネサンス文化を読み解く。
目次
プロローグ 情報爆発の時代
第1章 ルネサンスの地図の世界
第2章 百学連環の華麗なる円舞
第3章 印刷術の発明と本の洪水
第4章 ネオラテン文化とコモンプレイス的知の編集
第5章 記憶術とイメージの力
第6章 世界の目録化―ルネサンス博物学の世界
エピローグ 「情報編集史」の視点から見えてくる新たなルネサンス像
著者等紹介
桑木野幸司[クワキノコウジ]
1975年静岡県生まれ。千葉大学工学部卒。東京大学大学院工学系研究科博士課程単位修得退学。博士(美術史、ピサ大学)。大阪大学大学院文学研究科教授。専門は西洋美術・建築・都市史・ルネサンス思想史。第8回(2011年度)日本学術振興会賞、地中海学会ヘレンド賞、2019年『ルネサンス庭園の精神史』(白水社)でサントリー学芸賞などを受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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