出版社内容情報
六人の戦略家――孫子(孫武)、マキャベリ、ジョミニ、クラウゼヴィッツ、マハン、リデルハートの思想を解説。古代から現代まで戦略思想の流れがわかる入門書。
内容説明
古代から現代までの戦略思想家のなかから孫子(孫武)、マキャベリ、ジョミニ、クラウゼヴィッツ、マハン、リデルハートという六人を取り上げ、彼らが戦争と直接向き合い培った戦略思想のエッセンスを抽出する。六人それぞれの戦略思想を上位概念から、実際の戦場における戦い方についての考えまで幅を広げて検討。戦略概念を主軸に、政治と軍事の関係を焦点に分析し、最前線での用兵思想などのあり方についても考察する。古典から現代に至るまでの戦略思想の流れがわかる入門書。
目次
第1章 孫子
第2章 マキャベリ
第3章 ジョミニ
第4章 クラウゼヴィッツ
第5章 マハン
第6章 リデルハート
終章 戦略思想の共通点と相違点
著者等紹介
西田陽一[ニシダヨウイチ]
1976年北海道札幌市生まれ。ワシントン州立大学経済学部卒。鉄鋼専門商社勤務を経て、現在(株)陽雄代表取締役。航空・陸上自衛隊幹部学校部外講師(指揮幕僚課程・幹部高級課程)、海上自衛隊部外講師(航空学生課程)、明治大学リバティアカデミー講師をこれまでに務め戦略思想・防衛学国防論・国際関係論などの科目講義を担当。日本クラウゼヴィッツ学会理事。戦略研究学会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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巨峰
45
さらっとした読み方になってしまったが、孫子の兵法が1番普遍性があり、いろんな場面でも使えそうには思った2022/04/11
ふみあき
20
この手の本では常連だろう孫子、クラウゼヴィッツ、リデルハートら6人の戦略思想を扱う。戦略家の一人としてマキャベリが入っているところが珍しいか。最終章では6人の思想が、架空の問答という形式で比較検討され、単純化は否めないだろうが、素人には非常に分かりやすかった。ただ、内容以上に著者の閲歴が気になった。巻末の略歴によると、米国の大学の経済学部卒で、現在は企業の代表取締役。つまり在野の経営者で、学者でも軍務経験者でもなさそうだが、自衛隊の幹部学校の外部講師に就いているという……。2021/12/01
はるわか
15
孫子、マキャベリ、ジョミニ、クラウゼヴィッツ、マハン、リーデルハート。2022/04/05
masabi
11
【概要】孫氏からリデルハートまで軍事戦略と各人の時代背景を解説する。【感想】取り上げているのは、孫氏、マキアヴェッリ、ジョミニ、クラウゼヴィッツ、マハン、リデルハートの六人で、マキアヴェッリが意外な人選に思える。戦争は政治の道具であり、短期決戦を志向する共通点と非軍事作戦の重み付け、アプローチの方法、戦争の倫理的位置付けが異なる。後者は思想家の生きた時代に大きく影響されている。2022/02/24
qwer0987
9
ちゃんと理解できたか自信はないが、異なる時代の軍事に関する思想の変転を、時代背景と共に解説しており勉強にはなった。描かれている人物は孫子、マキャベリ、ジョミニ、クラウゼビッツ、マハン、リデルハートで半分は知らない人だ。各人微妙に考え方は違うけど、戦争はあくまで政治の道具であり、一旦決めたら政治は細かい軍事作戦に介入すべきでなく、決戦は短期決戦が良いっていう点は共通している。一方平和を志向する考えは各人異なっており、軍人としてのそれぞれの立ち位置を見るようで興味深かった。2022/02/15