内容説明
小さい子どもがはじめて発する宇宙についての疑問に、真昼の星をみることが大好きな科学者と国際的に活躍する絵本作家がこたえる。
著者等紹介
佐治晴夫[サジハルオ]
東京都生まれ。理学博士。玉川大学客員教授。県立宮城大学教授。立教大学、東京大学大学院で基礎数学・理論物理学を学び、東京大学物性研究所、玉川大学学術研究所教授などを経て、現職。宇宙創生の理論、「1/fゆらぎ扇風機」などの開発、NASAのボイジャー計画やE.T.探査計画など、幅広い活躍で知られる。「数理芸術学」を提唱し、パイプオルガン演奏で始まる宇宙論講義は好評
井沢洋二[イザワヨウジ]
宮城県生まれ。武蔵野美術大学卒業。1979年フリーのイラストレーターとして独立。86年絵本『あさ』がボローニャ国際絵本展にてグランプリを受賞。93年ユニセフのクリスマスカード、2003年ユネスコのクリスマスカードを制作
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ふぅわん
63
【ぎゅっと優しい言葉に包まれる】こんな質問をされたら、どう答えたらいいか、わからないなぁ。そらのはて。はてしなく、みたことのないくうかんが、はてなくある。つづいてる。みてみたい。しりたい。そんなくうかんが、どこまでもつづいてる。あたらしいはっけんも、みつかるわけね。そら、つき、ほし、だいすきなひとに、だいすきなひとに、よんでほしい。みてほしい。そんな絵本。2019/09/29
みーちゃん
38
とてもわかりやすい絵もあって、空には果てがあるのかを語ったりします。 短いし、子供も読める優しい本です。2019/10/26
藤森かつき(Katsuki Fujimori)
37
「チコちゃんに叱られる」で取り上げられていた絵本。夜空が暗いのは宇宙に果てがあるから、という答えに、思い切り衝撃を受けた。夜が暗いのは地球の夜の側に太陽の光が当たっていないからだと思っていた。でも宇宙に果てが無かったら、太陽の当たっている昼間は明るいけれど、夜も眠れないくらい明るくなるのだそうで。星と星の合間の空間が、宇宙に果てがなければ、全部星で埋まってしまって明るくなるのだと。夜は暗いから、それは宇宙に果てがあることの証明だったのかぁ。こんな難しいことなのに、可愛い絵と文で、しっかり分かり易くて凄い。2019/07/20
きーしゃん
31
図書館に購入してもらったー。本を買ってもらったような、抽選が当たったような感じで、2重にうれしい^^本を読むと、なるほどと思うのであるが、宇宙の感覚は、かけ離れすぎていて、やはり実感がわかないのが正直な感想。星空を好きなだけ眺められたら、ま、わからんでいいやと思ってしまう。2019/08/31
HoneyBear
27
もし宇宙が無限であるならば、砂粒が砂浜を覆うように、葉っぱが森を覆うように、星の光が夜空を一面に覆うはず。しかし夜空は暗い。とすると、宇宙には果てがあるということか、膨張しているのか、ブラックホールのせいか、或いは何か自明だと思っている概念に誤りはないか… と大人(宇宙物理学者をのぞく)の知的好奇心まで刺激する。何よりも「無限」の概念を子供目線で伝えるのが凄い。こんな絵本を読める日本の子供(と親)は幸せ。オルバースのパラドックスが学界で風化したとしても、この絵本が読み継がれていきますように。2014/01/04