内容説明
本書は、近代的な水利事業の先進国であるアメリカ合衆国を例に取り、特に南カリフォルニアにその典型をみる。水利開発という公共事業がいかなる歴史的文脈から生まれ、展開し、厳しい批判を浴びて再評価されるに至ったか、時系列的に詳しく分析する。
目次
序章 水のアメリカ史
第1章 新しい公共哲学の台頭―一八五〇~一九一〇年代
第2章 繁栄と資源開発―一九二〇年代
第3章 大恐慌と戦争と水利事業―一九三〇~四〇年代
第4章 水の生産から消費へ―一九五〇年代
第5章 大きな政府の役割―一九六〇年代
第6章 環境時代の到来―一九七〇年代
第7章 利水治水からの脱却―一九八〇年代
第8章 保水親水への転換―一九九〇年代
終章 効率と公正と生態系
著者等紹介
小塩和人[オシオカズト]
1958年東京都生まれ。1982年筑波大学人文学類卒業。1992年カリフォルニア大学大学院歴史学研究科博士課程修了(Ph.D.)。現在、日本女子大学文学部助教授、カリフォルニア大学客員研究員。専門は公共政策史、地域研究
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。