出版社内容情報
ノウサギの家があるとき「強くて勇敢な戦士」に乗っ取られてしまいました。困ったノウサギは、仲間のジャッカルやヒョウらに家を取り戻してほしいと頼みますが、みな怖気づいて逃げてしまい…。そこに一匹のカエルが現れ、大活躍。「強そうな」正体がわかってみんなで大笑い。マサイに伝わる昔話を日本画の繊細な色彩で描いた絵本。
内容説明
ノウサギの家が「つよくてゆうかんな戦士」にのっとられてしまいました。こまったノウサギはなかまのどうぶつたちにたのんで家をとりもどしてもらおうとしますが…。マサイの人たちにつたわる楽しい昔話を日本画の技法を用いた美しい色彩で描いた絵本。
著者等紹介
さくまゆみこ[サクマユミコ]
翻訳家。アフリカ子どもの本プロジェクト代表。JBBY会長。著書のほか、訳書は絵本からYA小説まで約250点。アフリカ関係の訳書も多い
斎藤隆夫[サイトウタカオ]
1952年、埼玉県生まれ。太平洋美術学校版画科卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヒラP@ehon.gohon
15
小さな青虫の大言壮語に惑わされて、動物たちはすっかり怖気づいて、家に近づけません。 家の中の青虫は得意満面です。 事実を知ってる読者としては、動物たちの愚かさに笑ってしまいますが、皮肉を込めた寓話に教えられました。2022/07/23
おはなし会 芽ぶっく
11
世界のむかしのおはなしシリーズ。マサイの昔話。『ウサギのいえにいるのはだれだ?』 https://bookmeter.com/books/584561 と同じお話。『きつねとうさぎ』 https://bookmeter.com/books/7212 は類話。こちらはロシアのおはなしですが、世界で同じようなおはなしが伝わっているのは面白いですね。2022/07/30
ちみたんママ
5
〈息子喰いつき度〉★★★☆☆〈私気に入り度〉★★★☆☆ 「同じパターンの繰り返し」に「犯人が強気の青虫」っていう意外性がマッチして、中盤までは6歳息子ともども盛り上がりました。ただラストがアッサリしすぎて…もったいない! もうヒトヒネリ欲しかったなあ。2022/07/07
遠い日
5
ケニア マサイに伝わるお話。訳者のさくまゆみこさんのあとがきにもあるように、類話を読んだことがあるのですが、その本を思い出せません。ことばというものは恐ろしいものだ。発すれば、人を怖がらせもできるし、遠ざけることもできる。ただし、ことばは巡り巡って必ず自分に返ってくる。ついた嘘はなぜか自分を攻撃するようになっている。2022/06/15
たくさん
1
虚勢を張るってありがちだけれど、青虫みたいな小さいものなら声が体重に比例して細いものになるはずだしなんというか納得がいきにくいけど、強い弱いを確認せずともとりあえずリスクを避けて逃げるのはある意味賢いかなあという気もしました。 2022/07/10