出版社内容情報
仏ノーベル賞作家カミュ。本書はその生涯を辿りながら、代表作『異邦人』に留まらず、戯曲を含む全作品を扱う本格的な解説書。
三野博司[ミノヒロシ]
内容説明
激動の20世紀を生きた「不条理」と「反抗」の作家、その処女作から遺稿までを丹念に解きほぐす。混迷の時代にこそ読み継がれるべき名作群が浮かび上がる。
目次
第1部 光の富と死の影(「ルイ・ランジャール」―作家になる;『裏と表』―沈黙の深さ;『結婚』―生の讃歌;『幸福の死』―時との一致)
第2部 不条理を生きる情熱(『異邦人』―世界の優しい無関心;『シーシュポスの神話』―反復への意志;『カリギュラ』―絶対の追求;『誤解』―帰郷者の悲劇)
第3部 反抗のモラル(『ドイツ人の友への手紙』―歴史への参加;『ペスト』―災禍を超えて;『戒厳令』―全体主義のカリカチュア;『正義の人びと』―心優しき殺人者;『反抗的人間』―歴史の暴虐に抗して)
第4部 回帰と再生への希求(『夏』―光への郷愁;『転落』―告白と告発;『追放と王国』―孤独か連帯か;『最初の人間』―起源への旅)
著者等紹介
三野博司[ミノヒロシ]
1949年京都生まれ。放送大学特任教授・奈良学習センター所長。奈良女子大学名誉教授。京都大学卒業。クレルモン=フェラン大学文学博士。国際カミュ学会副会長。日本カミュ研究会会長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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