内容説明
発達障害の中核的な特徴は「主体のなさ」ではないか―この仮説から、新しく見えてくるものは何か?「主体」を作り出す心理療法は可能か?それは、どのようにして可能となるのか?本書は、広い意味での発達障害に共通する特徴を「主体のなさ」として捉え直すことで、これまでとは違うまったく新しい視点を提供しようとする。
目次
第1部 発達障害の心理療法(はじめに―発達障害と心理療法;子どもの発達障害への心理療法的アプローチ―結合と分離;子どもの発達障害事例の検討―融合的な世界の終焉と展開;大人の発達障害への心理療法的アプローチ―発達障害は張り子の羊の夢を見るか?;大人の発達障害事例の検討―「影」に隠された「空白」の世界)
第2部 発達障害と現代社会(対人恐怖から発達障害まで―主体確立をめぐって;ドラえもんからみる発達障害―主体なき世界に生まれる主体;発達障害と現代の心理療法―「自己の無効化」による「治療でない治療」としての自己展開)
著者等紹介
河合俊雄[カワイトシオ]
1957年生。京都大学大学院教育学研究科博士後期課程中退。PhD.(チューリッヒ大学)、ユング派分析家。臨床心理士。現在、京都大学こころの未来研究センター教授。専攻は臨床心理学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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riviere(りびえーる)
4
これまで効果がないとされてきた発達障害への心理療法について書かれています。自閉症の人の心を「からっぼ」と断定する表現には抵抗を感じましたが、独自の視点にとても触発されました。2013/05/13
マイア
0
偏りなども感じないではないが、示唆の多いシリーズだと感じている。2022/09/30
おさ
0
読んで解らなかったという人は、川嵜克哲著「夢の分析」を読んでから読むと解り易いと思います。2016/04/30
Hidekazu Asai
0
興味を持って私は読み始めましたが、途中から、河合隼雄の「匂い」がしてきて、読むのを私はやめました。 2018/04/20
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