内容説明
乳児発達の研究と成人の精神分析は、たがいに関係しながらも別々の歴史を歩んできた。乳児研究からビービー、成人精神分析からラックマン、二人の第一人者の共同研究により、めざましい発展を遂げる乳児研究の成果を成人の精神分析臨床で直接利用することが可能になった。特に本書は、精神分析が十分概念化できなかった相互交流プロセスを明らかにする。乳児研究、精神分析、発達心理学、神経心理学をはじめとするさまざまな領域の研究者に必読の書。
目次
第1章 バートン、当時と今
第2章 二者関係のシステム的観点
第3章 自己調制の相互交流的再オーガナイゼーション―カレンの事例
第4章 早期の能力と前象徴的表象
第5章 早期の相互交流調制パターンと自己表象と対象表象の前象徴的起源
第6章 内的プロセスと関係的プロセスの共構築―乳児研究と成人の治療における自己調制と相互交流調制
第7章 乳児期における表象と内在化―主要点の三原理
第8章 患者‐分析家相互交流のオーガナイゼーションにおける主要点の三原理―クララの事例
第9章 成人治療のための心の相互交流モデル
著者等紹介
ビービー,ベアトリス[ビービー,ベアトリス][Beebe,Beatrice]
コロンビア大学ニューヨーク州精神医学研究所医療心理学教授。コロンビア精神分析センター、IPSS精神分析研究所、ニューヨーク大学心理療法・精神分析ポストドクトラルプログラム、ファカルティ。精神分析家。ニューヨーク州で開業(成人の精神分析と母親‐乳児治療)
ラックマン,フランク・M.[ラックマン,フランクM.][Lachmann,Frank M.]
IPSS精神分析研究所創立者、ファカルティ。ニューヨーク大学心理療法・精神分析ポストドクトラルプログラム、ファカルティ。ニューヨークポストグラジュエイトセンター訓練分析家、スーパーヴァイザー。精神分析家。ニューヨーク州で開業(精神分析)
富樫公一[トガシコウイチ]
1995年愛知教育大学大学院教育学研究科修士課程修了。1994‐2001年医療法人純和会矢作川病院臨床心理士。2001年‐2006年NPAP精神分析研究所、TRISP自己心理学研究所(ニューヨーク)に留学。2003年‐2006年南カリフォルニア大学東アジア研究所客員研究員。2006年広島国際大学心理科学部助教授。現在、TRISP自己心理学研究所精神分析家・訓練分析家、広島国際大学大学院実践臨床心理学専攻准教授、栄橋心理相談室精神分析家・訓練分析家、ニューヨーク州精神分析家ライセンス、NAAP精神分析学会精神分析家資格、International Journal of Psychoanalytic Self Psychology国際編集委員。専攻は精神分析学、臨床心理学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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