内容説明
マラルメの詩世界を要に、フランスの詩人・画家、日本の俳句へ、ジャポニスム・自然観・主体の消失の思索とともに、ことばとイマージュの照応の系譜を辿った、響き合う芸術諸ジャンルと東西文化の、抒情と抽象の時空。
目次
第1部 融合の意識と源泉の探求(ヴェルレーヌの詩情―パラドックスと芸術史的価値;アポリネールの文芸―詩画融合観のあり方;ミショーの源泉―文学と絵画の境界域)
第2部 創作の共有(エリュアールとピカソ―芸術と社会;シャールの芸術世界と自然―『ヴァン・ゴッホのあたり』をめぐって)
第3部 ジャンルを越える視線(ビュトールとゴッホ―絵の中の文字;ゴンクールとロチ―日本の芸術と社会;ブラックとバルト―イマージュと文字の間、日本の文化)
第4部 文芸の共鳴と文化の響き合い(クシューとジャポニスムの価値―文学と美術の伝播;マラルメから蕪村を管見―写生と夢想;文学・美術と文化の流れ―欧米から日本から)
著者等紹介
宗像衣子[ムナカタキヌコ]
京都市生まれ。1973年京都大学文学部文学科仏語仏文学専攻卒業、同大学院文学研究科博士課程単位取得退学。新ソルボンヌ・パリ第3大学文学博士。神戸松蔭女子学院大学文学部教授
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