内容説明
ヤマト王権、仏教伝来、吉野の桜、南都の魅力はそれだけではない。変化に富んだ地形、意外な産業。日本人の心の故郷の過去と今。
目次
巻頭グラビア 写真で見る奈良の絶景
1 地図、地形で読み解く奈良の大地
2 奈良を駆ける交通網
3 奈良で動いた歴史の瞬間
4 奈良で生まれた産業や文化
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
trazom
84
地図・地形、交通網、歴史、産業・文化の4つのパートで奈良を紹介する。「大仏と鹿以外は何もない」と揶揄される我が居住地だが、敢えてその二つに言及してないことを評価したい。必然的に古代史の話題が中心になるが、明治の初めに大阪府に併合されて消滅した奈良県を復活するために尽力した今村勤三のことがしっかりと記述されているのは嬉しい。全国で二校しかない国立女子大学である奈良女子大学は、もともと岡倉天心による東京美術学校(東京藝大)の奈良分校の構想だったことなど、知らなかった話題も多く、トリビア集として軽く読めた一冊。2021/05/03
shikashika555
47
知ってるようで知らなかったりする奈良のあれこれ。 3D鳥瞰図を見ると、本当に盆地なんだと改めてわかる。 交通網に関しての章が、知らないことが多くて読み応えがあった。 古来の都が定められた土地であるのだが、そうするに至るまでの渡来の人々の地理に関する情報収集技術とその実際を知りたい気持ちに駆られる。 大正から昭和にかけての鳥瞰図絵師、吉田初三郎による奈良の鳥瞰図も4ページにわたり記載。 どこからどの角度で見てるの?!という面白さ。 2022/12/01
レアル
44
面白い。軽く読めるが内容の中身は意外と濃い。地理、歴史、文化等これを読めば奈良の知識が補給される。また其々に地図の掲載も有難い。2022/01/04
Shoji
36
奈良県に関する地理、歴史、文化、産業に関する雑学集です。肩肘張らずにざっくばらんに読むことが出来ます。昭文社が編集しているだけあって、場所を指し示す小地図がとても分かりやすいです。2021/03/28
わ!
3
最近このシリーズも47都道府県を網羅するぐらいの勢いで刊行されているのだが、初めて読んだ「トリセツ」シリーズだった。 以前にも「(都道府県名)の謎解き散歩」のようなシリーズが出版されていたが、そちらのシリーズよりはずっと面白い(比べると価格がこちらの方が高価だが…)。発行元は昭文社という、もともと地図を発行している会社である。ひょっとすると、地図を作成ために地元を調査するにあたって仕入れたさまざまな事柄を本にしているのかもしれない。(私の勝手な推測)2022/10/26