東京クライシス―内閣府企画官・文月祐美

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東京クライシス―内閣府企画官・文月祐美

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  • サイズ B6判/ページ数 323p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784396635626
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

上流域での豪雨で荒川の決壊が懸念される真夏の金曜日、千葉と埼玉で竜巻が発生、変電所を襲った。結果、二十三区を含む広範な地域が停電、JRや地下鉄は運休を決め、帰宅困難者が街に溢れることに。止まない雨に刻一刻と洪水の危険性が高まる中、首相と政策顧問団は党の公約に拘り、準備していた防災計画を場当たり的に変更していく。やがて荒川が決壊、墨田区などが水没。顧問団は危機管理監らに責任を被せる形で更迭し保身に走り始める。そしてその悪魔の矛先はついに、たった一人残された内閣府の防災担当企画官・文月祐美に向かう!命懸けで持ち場を死守する人々を守る、もう一つの闘いの行方は!?

著者等紹介

安生正[アンジョウタダシ]
1958年生まれ。京都府京都市出身。京都大学大学院工学研究科卒。現在、建設会社勤務。『生存者ゼロ』で第11回『このミステリーがすごい!』大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

あも

101
このタイトル見て面白そうって感じる人います?いや、それがまぁまぁ面白かったんですけど。パニック物の大家…でもないけど、今のところパニック物しか物してない安生さんの最新作。台風キタ!洪水キタ!某隣国の陰謀キター!と全部乗せでお送りします。著者のパニック物は基本的に内閣が無能の屑揃いで、民間技術者や若手官僚が孤軍奮闘するパターンが多いが今回もそう。荒川が決壊し関東一円水浸しの大災害なのだが、いまいち現場での凄惨さに血肉が通っていないので、大変だ!がんばったね!良かったね!と面白くはあるけど深みがないのが残念。2019/06/09

ダイ@2019.11.2~一時休止

88
パニック系。主人公が奮闘しますが首相と顧問団が邪魔してきます。安生さんにしてはパニックの規模がちょっと・・・。初期の作品の方がよかったような・・・。2019/05/14

モルク

82
本年3月に発行されたということは、あの大台風の災害前に書かれたもの。読んだのがあの台風の前と後ではリアルさが違うだろう。埼玉、千葉を中心に線上降水帯が発生、不安定な大気から発生した竜巻が千葉県の変電所を襲い大規模停電が、降水量の増加により荒川の堤防が決壊し洪水が…とどんどん状況は悪化。そんな中官邸では無能な首相とまわりのイエスマンお友達大臣たちに翻弄され企画官文月が孤軍奮闘する。この首相に怒り心頭。大災害時には指揮官の瞬時の的確な判断と、偏らない正確なマスコミの報道が大切である。パフォーマンスはいらない。2019/12/21

いたろう

79
竜巻により、東京電力・新野田変電所が壊滅し、東京23区のほとんどが停電になった。一方、荒川上流で集中豪雨が発生、下流の墨田区で堤防が決壊する。停電で電車が動かないことによる大勢の帰宅困難者、広がる洪水被害。しかし、この小説における最大の危機は、自然災害ではなく、内閣の災害対応能力にあった。国民の命より自らの保身を優先する首相、官房長官。我関せずと静観を決める閣僚、そして、そこに憤りを感じる官僚・文月。安生さんの小説では初めて副題に「内閣府企画官・文月裕美」と人名がついた。これはシリーズ化されるということ?2019/06/23

達ちゃん

43
久しぶりの安生さんでしたが、どうなることかと一気読み。官邸のぐだぐだ加減にうんざりでしたが、最後は何とか収まって一安心。災害が起こらないことを祈らずにはいられません。2019/09/02

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