内容説明
死に臨む患者と家族に相対し、音楽は何を語ることができるのか?緩和ケア病棟の音楽療法士の活動を記録した貴重なドキュメンタリー。日本語版独自の詳細な解説つき。
目次
第1部(解説―デボラ・サーモンと、『歌の翼に』のこと;(はじめに―『歌の翼に』のDVDができるまで;デボラ・サーモンについて;DVD『歌の翼に』解説;日本における緩和ケア音楽療法;おわりに)
緩和ケア/ホスピスケアにおける音楽療法の実践(臨床での実際;実践の現況)
緩和ケアにおけるサイコスピリチュアルなプロセスとしての音楽療法(「器」となる、あるいは神聖な空間;表層と深層の気づき;リーズ;サイコスピリチュアルな音楽療法のプロセス;結論))
第2部 DVD『歌の翼に―緩和ケアの音楽療法』全訳
著者等紹介
サーモン,デボラ[サーモン,デボラ][Salmon,Deborah]
1982年、ニューヨーク大学(アメリカ)の音楽療法プログラムを修了。1984年、モントリオール(カナダ)のロイヤル・ヴィクトリア病院の緩和ケア病棟の音楽療法士となり、治療、教育、スーパーヴィジョンにあたる。カナダ音楽療法協会認定音楽療法士。ロイヤル・ヴィクトリア病院緩和ケア病棟はカナダでも有数の医学・看護学部を持つ総合大学であるマギル大学の教育病院であり、緩和ケアサービスは1976年に始まった。学際的チームは医師、看護師、作業療法士、心理療法士、精神科医、宗教ケアワーカー、音楽療法士、ボランティアコーディネーター、ビリーブメントケア(近親死ケア)コーディネーターから成り、病院内の他の専門職(ソーシャルワーカー、栄養士など)も必要に応じて参加する。音楽療法は1977年から緩和ケアサービスに参加している。このドキュメンタリービデオ「歌の翼に」の完成後2003年に、ロイヤル・ヴィクトリア病院を含めモントリオールのいくつかの病院がマギル大学ヘルスケアセンターに統合され、現在は、モントリオール総合病院緩和ケア病棟で活動している
生野里花[イクノリカ]
横浜市立大学文理学部独文科卒、アメリカでピアノと音楽療法を学び、1997年コロンビア大学にて教育学修士課程修了。アメリカ音楽療法協会・日本音楽療法学会認定音楽療法士。日本音楽療法学会理事。東海大学および東京芸術大学大学院講師
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