出版社内容情報
大きく変容するクラシック音楽状況のなかで問われるべき課題とはなにか。現代人が忘れかけている音楽精神の復権を説く。
没後半世紀以上経過してもなお大指揮者として尊敬を集めるW・フルトヴェングラーは卓越した作曲家・哲学者でもあった。音楽と文明の行く末を案じる予言者的なメッセージを読み解く。
【著者紹介】
1964年生まれ。中央大学大学院(哲学)、桐朋学園大学研究科(音楽学)を修了。音楽学を加田万里子、西原稔、作曲を別宮貞雄に師事。昭和音大講師を経て東京フルトヴェングラー研究会代表。ジャパン・エレクトロニック・オーケストラ音楽監督。指揮、作曲、研究の多方面に活動し、NHKニュースや朝日新聞「ひと」欄で取りあげられる。フルトヴェングラーの作曲作品の紹介に努め、《テ・デウム》や交響曲第3番などの日本初演を指揮、ディスクがリリースされている。元ベルリン・フィルのティンパニ奏者ヴェルナー・テーリヒェン作曲の音楽劇《あと四十日》世界初演では、テキスト翻訳、演出、指揮を勤め、作曲者から絶賛された。『新潮45』2013年11月号掲載の論説「“全聾の天才作曲家”佐村河内守は本物か」が大きな反響を呼び、第20回「編集者が選ぶ雑誌ジャーナリズム賞」作品賞を受賞。
内容説明
芸術への視座、作曲と作曲家への思い、演奏のありよう、文明論・人間論等、音楽生活の核心に注がれる、真摯な眼差しと批評精神。偉大な指揮者の至言を読み解く。
目次
芸術について(比較でなく没頭を;集中と没入 ほか)
作曲と作曲家について(ベートーヴェンは駄目になった?;孤独が人を繋ぐ ほか)
演奏について(優れた演奏とは―自力と他力;「馴れ」の成れの果て ほか)
文明と民衆について(縮小・制限の哲学;見てよいこと、わるいこと ほか)
人間と人生について(失われた英雄;最も大いなるものは愛―フルトヴェングラーの墓碑銘 ほか)
著者等紹介
野口剛夫[ノグチタケオ]
1964年、東京に生まれる。中央大学大学院(哲学)、桐朋学園大学研究科(音楽学)を修了。音楽学を加田万里子、西原稔、作曲を別宮貞雄に師事。昭和音大講師を経て現在、東京フルトヴェングラー研究会代表、ジャパン・エレクトロニック・オーケストラ音楽監督。指揮、作曲、研究の多方面に括動し、NHKニュースや朝日新聞「ひと」欄で取りあげられる。フルトヴェングラーの作曲作品の紹介に努め、“テ・デウム”や交響曲第3番などの日本初演を指揮、ディスクがリリースされている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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