和洋折衷音楽史

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  • サイズ B6判/ページ数 236p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784393935835
  • NDC分類 762.1
  • Cコード C0073

出版社内容情報

和洋折衷を考えるのが得意な日本人。建築、服装、「あんパン」…。それは音楽にもおよぶ。幕末以来の特異な音楽文化の様相。

【著者紹介】
1968年、東京都生まれ、奈良県育ち。静岡文化芸術大学文化政策学部准教授。博士(文学)。『国家と音楽 伊澤修二がめざした日本近代』(春秋社、2008)で第30回サントリー学芸賞を受賞。主な著書に『幕末鼓笛隊 土着化する西洋音楽』(大阪大学出版会、2012)などがある。

内容説明

幕末以来の洋楽受容のなかで培われ、連綿と受け継がれてきた和洋折衷文化の営み。西洋音楽でもなく日本の伝統音楽でもない、独自の発想と継承に見るおもしろ“折衷”技と人間模様。

目次

1 近代化のなかの唱歌
2 和洋合奏に挑む男たち
3 イノセントなドラマーたち
4 ラッパ吹きの祝日
5 民間バンドと新生サウンドの快楽
6 メディアと五線譜の話

著者等紹介

奥中康人[オクナカヤスト]
1968年生まれ、奈良県出身。同志社大学法学部を卒業。大阪大学大学院文学研究科博士課程後期を単位取得退学後、日本学術振興会特別研究員、京都市立芸術大学日本伝統音楽研究センター特別研究員、名古屋芸術大学や大阪芸術大学等の非常勤講師を経て、2011年より静岡文化芸術大学文化政策学部准教授。博士(文学)。著書『国家と音楽 伊澤修二がめざした日本近代』(春秋社2008)で第30回サントリー学芸賞(芸術・文学部門)を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

nizimasu

10
タイトルは仰々しいんだけど、内容は西洋文化が江戸から明治に入ってきた際に、日本の音楽とどう混ざっていったかというような内容。難しそうだが、エッセイ風のさらりとした書き方で最後まで堅苦しくなく読めたのは、筆者の取材の賜物か。しかも江戸からのスネア(ドラムの)が日本に持ち込まれていって演奏法を含め、行進曲とは別の独自の展開をしていき、それを押し進めた音楽家の存在をイキイキと描いていて本当に楽しい本でありました。もっと広く読まれて良い本ではないかと思った次第2014/08/10

aoi

4
西洋から音楽が入って来たときには、日本に元からあるものとの融合もあったんだよ、というお話です。そこには切なくなるようなエピソードがついていたりして、涙がにじむものも。堅そうな題名ですがハートフルな本でした。2015/01/05

qoop

3
日本に於ける西洋音楽の受容史を語る上で説き落とせない和洋折衷音楽。本書は、これまで傍流として片付けられてきたこのジャンルの重要性を読み物的に紹介し、同時に現在へと繋がる系譜と今に息づく在り方を伝えてくれる。国家的な要請の元に行われた音楽のローカライズが、本質的には音楽のパーソナライズへと繋がって行くとする論考は、納得出来るとともに示唆に富むものだった。2014/06/21

BsBs

2
幕末〜明治初期にかけての、日本が西洋音楽を受容していった過程にあるさまざまなトピックをまとめたエッセイ。和楽器で西洋音楽を奏でた試み、幕末にいち早く導入されたスネアドラム、軍から民間のお祭りに取り込まれていった単管式ラッパなど、著者のリサーチ力の高さをうかがわせる興味深いテーマでいっぱいだった。 読む前は明治期の西洋音楽の受容から始まって新雅楽に至る流れを説明する本なのかな、と思っていたがそういった流れは説明せず、徹頭徹尾黎明期の音楽について語られていた。このあたりの資料は散逸しがちなので貴重だと思う。2023/07/16

よくこ

0
授業聞いてみたい2014/06/13

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