ベートーヴェン症候群―音楽を自伝として聴く

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ベートーヴェン症候群―音楽を自伝として聴く

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  • サイズ 46判/ページ数 424p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784393932223
  • NDC分類 762.34
  • Cコード C0073

出版社内容情報

ベートーヴェンの交響曲に彼の「人生の苦悩」を、モーツァルトのソナタに「母を喪った悲しみ」を――病的なまでに音楽に作曲家の自己のほとばしりを聴こうとする「ベートーヴェン症候群」。過去200年にわたって「聴取」に大きな影響を及ぼしてきたこの「病」の実態を解き明かす。

原著タイトル
The Beethoven Syndrome
Hearing Music as Autobiography

内容説明

なぜわれわれは芸術表現に作り手の人生を読み取ろうとするのか。あらゆる音楽の「聴き方」に深く浸透している「症候群」の正体をときあかす。主観と客観―表現と聴取のパラダイムがせめぎあう歴史を俯瞰した刺激的考証。

目次

序 器楽による自己
第1部 客観的表現のパラダイム 1770~1830年(修辞学の枠組み;主観的表現の受容へ;作品のうちに作曲家を聴く)
第2部 主観的表現のパラダイム 1830~1920年(解釈学の枠組み;一人称のベートーヴェン;アフター・ベートーヴェン)
第3部 共存する二つのパラダイム 1920年以降(客観性の回帰;今もつづく主観性)
結び 彗星を追って

著者等紹介

ボンズ,マーク・エヴァン[ボンズ,マークエヴァン] [Bonds,Mark Evan]
ノース・カロライナ大学チャペル・ヒル校ケアリー・C・ボッシマー卓越教授(音楽学)。専門は18・19世紀の西洋音楽、とりわけ器楽の美学と理論。ハーヴァード大学でハイドンのソナタ形式における疑似再現の問題を扱った論文(1988)で博士号を取得

堀朋平[ホリトモヘイ]
住友生命いずみホール音楽アドバイザー、国立音楽大学ほか講師。2013年、東京大学大学院博士後期課程修了(美学芸術学専攻)。博士(文学)。演奏家との交流をとり入れた講演・解説にも力を入れている

西田紘子[ニシダヒロコ]
九州大学大学院芸術工学研究院准教授。2009年、東京藝術大学大学院音楽研究科博士後期課程修了(音楽学専攻)。博士(音楽学)。オーケストラ団体の研究や演奏研究、批評活動も行なっている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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trazom

100
「音楽解釈」には3段階の歴史がある。当初は、客観的な「修辞学」。19世紀に、音楽を作曲家の人生の主観的表現として捉える「解釈学」の枠組みに変わり(著者はこれを「ベートーヴェン症候群」と定義する)、20世紀に、芸術は技巧であるとするモダニズム美学により、再び客観性に回帰する風潮が高まったと言う。現在も、多くの楽曲解説が、ベートーヴェン症候群に毒された人たちによって、作曲者の生涯や作品の背景を踏まえた主観的解釈でなされているのを目にするが、楽理的な技術的側面を蔑ろにして情緒的に音楽を語る姿勢を、私は好まない。2022/11/08

どら猫さとっち

5
ベートーヴェンは、何故後世の作曲家たちに、大きな影響を受けたのか。その理由のひとつが、本書にあると言えるだろう。ベートーヴェンの音楽を、自伝として聴くと、その作品を手がけた想いや背景が浮かんでくるのが興味深い。その後の作曲家たちのことも書いてある。ベートーヴェンはロマン派音楽の先駆けというより、現代音楽の世界を垣間見た音楽家ではないだろうか。2022/10/08

takao

2
ふむ2022/12/28

小鳥遊 和

1
trazom氏の優れた要約に感謝。補足の意味で第二章冒頭を要約する。ベートーヴェンが生きたのは音楽表現が客観的構築物とみなされた時代だが、同時代には詩人たちが表現の主観性という理念を表明し始めていた。ベートーヴェンの音楽にも主観的性質があり、当時の人々はその新奇さを称えながらも不可解だと嘆いた。彼の死後、人々は音楽は主観的構築物だとの新しい見方から、作品を内的自己のほとばしりとして聴くようになった。今日の私たちは彼の音楽のうち、同時代の人々がもっとも理解しにくかった性質に対して最大の賛辞を寄せている。2023/07/02

Go Extreme

1
器楽による自己 客観的表現のパラダイム 修辞学の枠組: 表現は説得手段 作曲家は役者 ミメーシス 主観的表現の受容へ: 芸術は自己を覗く窓 情念という特権 抒情詩 作品のうちに作曲家を聴く: ファンタジー フモールとイロニー 客観性の時代におけるベートーヴェンの主観性 主観的表現のパラダイム 解釈学の枠組み: 誠実さを聴く 予言を聴く 一人称のベートーヴェン: 修辞学から解釈学へ 伝記 アフター・ベートーヴェン: 形式 vs. 内容 主観性は過去へも影響 客観性の回帰: 作曲家はカメレオン・霊媒師・技術者2022/05/08

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