出版社内容情報
音楽社会史の研究に従事してきた著者が最新研究を駆使して大作曲家の全体像を活写。セイヤー伝記を大きく塗り替える画期的な試み。作曲家の創造と社会。21世紀にベートーヴェンはどう読み解かれるべきか。
セイヤー伝記を大きく塗り替える試み。
最新の基礎研究――書簡交換全集・会話帖全集・楽譜新全集校訂報告の全的把握と新作品目録によって可能となった全く新しいベートーヴェン像の地平。2020年(生誕250年)に先駆けてベートーヴェン新時代の到来を告げる労作。見逃されてきた楽譜出版の実態解明と作品の成立・受容の様相を根本から見直す精緻かつダイナミックなアプローチ。
※3分冊合本(?384頁 ?488頁 ?488頁)
大崎 滋生[オオサキシゲミ]
著・文・その他
内容説明
最新の基礎研究―「書簡交換全集」「会話帖全集」「楽譜新全集」校訂報告の全的把握と「新作品目録」によって実現した全く新しいベートーヴェン像の地平。
目次
序章
第1部 体系的考察(スケッチ研究の意味するもの;「作品の完成」について;「作曲の完了」と「創作活動の完了」の間にあるもの―シンフォニー第5番を例にして;ベートーヴェンの創作活動としての楽譜出版;各出版社との関係概容 ほか)
第2部 歴史的考察(ボン時代1 ケルン大司教選帝侯ボン宮廷―ケルンとボンの関係/権力トライアングル;ボン時代2 最初期(1782‐86年)の創作―年齢問題/“第1回ヴィーン旅行”の全面的見直し/ライヒャとの交友/宮廷オペラ団上演への参加
ボン時代3 ボン時代後期の諸作品―とくにヨーゼフ2世葬送カンタータ、レオポルト2世戴冠カンタータ・騎士バレエについて/ハイドンのボン来訪/ヴィーンへの旅立ち
1790年代 ヴィーン音楽界の一般状況―ベートーヴェン到着当時のヴィーン音楽界の実力者・ライヴァルたち
1793~95年 ヴィーンでの再出発―作品1の作曲・出版はいつか/ベートーヴェンとハイドンとの関係について/逸話によって創出された対立関係 ほか)
終章 ベートーヴェンの経済生活について―1827年最後の日々/遺言と遺産 そこから経済生活を遡る
著者等紹介
大崎滋生[オオサキシゲミ]
1948年生れ。西欧音楽史家(音楽社会史)。著作『楽譜の文化史』『オーケストラの社会史』(音楽之友社)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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