出版社内容情報
独自の小宇宙を形成しているブルックナーの全交響曲を体系的かつコンパクトに解説。交響曲創作の背景と各交響曲の本質に迫る。交響曲創作という空前絶後の試行錯誤
――あの途方もない形式の根底に潜む理念とは?
――生涯をかけて追い求めた先にあるものとは?
クラシック音楽の中でも独自の小宇宙を形成しているブルックナーの交響曲(《習作交響曲》や《無効》も含む全11曲)を、体系的かつコンパクトに解説。膨大な一次資料と最新の研究成果にもとづき、見事な筆致で交響曲創作の背景と各交響曲の本質に迫る。
「ブルックナーの交響曲の全体構想を成り立たせているのは、主題構成法から形式や楽章の特徴、全体の構成に至るまで、類型と個性との間の不安定な緊張状態である…」(本文より)
本書は小著ながらも、アントン・ブルックナーの巨大な全交響曲を対象としています。…(中略)…私が長年取り組んできたブルックナー研究を凝縮した形で描き出す本書の試みが、この魅力的な作曲家の理解に貢献できることを願ってやみません。(「日本語版に寄せて」より)
ハンス=ヨアヒム・ヒンリヒセン[ハンスヨアヒムヒンリヒセン]
著・文・その他
?松 佑介[タカマツユウスケ]
翻訳
内容説明
「交響曲創作」という空前絶後の試行錯誤。あの途方もない形式の根底に潜む理念とは?生涯をかけて追い求めた先にあるものとは?ブルックナーの交響曲(全11曲)を体系的かつコンパクトに解説。膨大な一次資料と最新の研究成果にもとづき、見事な筆致で交響曲創作の背景と作品の本質に迫る。
目次
第1部 交響曲作家ブルックナー(一九世紀と交響曲;交響曲への長い道のり;交響曲の全体構想;交響曲の「意義」 ほか)
第2部 交響曲11の小宇宙(『習作交響曲』ヘ短調―「習作」となった初挑戦;交響曲第一番ハ短調―「おてんば娘」;交響曲『無効』二短調―本来の第二番;交響曲第二番ハ短調―明確化する構想 ほか)
著者等紹介
ヒンリヒセン,ハンス=ヨアヒム[ヒンリヒセン,ハンスヨアヒム] [Hinrichsen,Hans‐Joachim]
1952年ドイツのズュルト生まれ。チューリヒ大学音楽学名誉教授。ベルリン自由大学にて、1992年シューベルトのソナタ形式に関する論文で博士号取得、1998年ハンス・フォン・ビューローの楽曲解釈に関する論文で大学教授資格取得
高松佑介[タカマツユウスケ]
1988年東京都生まれ。慶應義塾大学文学部美学美術史学専攻卒業、シューマン『リーダークライス』(作品39)に関する論文で同大学及びマルティン・ルター大学ハレ・ヴィッテンベルク修士課程修了。スイス政府奨学生としてチューリヒ大学音楽学部博士課程在籍(対象はシューベルトの器楽曲)。専門は19世紀のドイツ・オーストリアの音楽(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Susumu Kobayashi
葛