バッハ―伝承の謎を追う (新装版)

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  • サイズ B6判/ページ数 344,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784393931721
  • NDC分類 762.34
  • Cコード C1073

内容説明

700曲にのぼる真偽不明の作品、『フーガの技法』の5つの謎、忘れられた演奏習慣…厳密な資料学的研究により謎の解明に挑む。

目次

1 バッハ研究の現状
2 演奏習慣の諸問題
3 「バッハ復活」の背景―ロマン派のゴシック的バッハ像をめぐって
4 バッハをめぐる偽作の問題
5 『フーガの技法』の謎
6 晩年のバッハとその作品―バッハ像修正の試み
7 『ロ短調ミサ曲』のバロック的普遍主義

著者等紹介

小林義武[コバヤシヨシタケ]
1942年北海道室蘭市に生れる。1966年東京大学文学部美学科卒業。同年オーストリア政府奨学生としてウィーン大学に留学。1967年ドイツ・ゲッティンゲン大学に転学。1973年ゲッティンゲン大学にて博士号取得。1974~91年在ゲッティンゲン、ヨハン・ゼバスティアン・バッハ研究所勤務。同志社女子大学音楽学科教授を経て、1999年より成城大学文芸学部芸術学科教授。著書は『バッハ―伝承の謎を追う』(第9回辻荘一賞、1995)、『バッハとの対話』(平成14年度芸術選奨文部科学大臣賞、2002)など
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Wataru Hoshii

3
2013年に惜しくも亡くなったバッハ研究の世界的権威による論文集。キャッチーなタイトルにもかかわらず、かなり専門的な内容の文章が並ぶ。丁寧に読み進めると、実証的な態度を基本にして、非常に誠実かつ慎重にバッハに向き合う著者の姿が見えてくる。行き過ぎた数象徴の議論(神学的バッハ研究)に対する批判はその一つ。「フーガの技法」や「ロ短調ミサ」についての探求がこの本の中核で、俗説や安易な解釈を退け、多くの学説を参照しながら自らの解釈につなげる論述は説得力がある。この2曲を改めて聴きたくなる。2021/02/22

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