西洋音楽演奏史論序説―ベートーヴェン ピアノ・ソナタの演奏史研究

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  • サイズ B6判/ページ数 444,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784393931523
  • NDC分類 763.2
  • Cコード C0073

出版社内容情報

楽譜は真に作曲家の最終的な意図を伝えるものか? 作品=楽譜=演奏にまつわる既成の思考パラダイムを根本から問い直しつつ,演奏史の歩みを根本から問い直した本格的論考。

内容説明

「作品とは何か」「楽譜と演奏の関係はどうなっているか」…音楽に関わる根本問題を新たな視点から問い直し、これまで十分に論じられてこなかった「演奏」の伝承と変化のありようを鳥瞰しつつ解析を試みた斬新な学際的アプローチ。

目次

第1部 作品と演奏(「音楽作品」概念の再検討;「作曲家の最終的意図」というイデオロギー;西洋音楽における口頭伝承性と楽譜;ベートーヴェン演奏における口頭伝承性;「実用版楽譜」とは何か)
第2部 テンポ観の変化とメトロノーム記号の伝承(メトロノーム記号とテンポの「近代化」;ベートーヴェンのメトロノーム記号の受容史)
第3部 十九世紀の演奏法と修辞学的音楽観(ピアノ演奏法理論にみられる修辞学的パラダイム;「遅延」の美学―テンポ・ルバートとその変容;修辞学的演奏効果の実際『月光』第三楽章の演奏分析から;演奏の「現場」と「原典」イデオロギー)

著者等紹介

渡辺裕[ワタナベヒロシ]
1953年、千葉県生まれ。83年、東京大学大学院人文科学研究科博士課程(美学芸術学)単位取得退学。東京大学助手、玉川大学専任講師、大阪大学助教授を経て、現在、東京大学大学院人文社会系研究科助教授(美学芸術学)
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