出版社内容情報
日本音楽の「正史」からこぼれ落ちた、不合理・怪異に満ちたエピソードから何が見えるか。気鋭の音楽学者による刺激的な近代文化史。
西洋化と日本らしさの確立に揺れた近代。その過程で神話、都市伝説、怪談を持出して大真面目に「日本音楽とは何か」を説く音楽家、学者も登場した。非合理なのに魅惑的な言説の数々。そこから何が見えるのか。伝統音楽、軍歌、唱歌、民謡を題材に近代を捉え直す。
【著者紹介】
1980年生まれ。大阪大学文学研究科博士後期課程修了、博士(文学・大阪大学)。京都市立芸術大学日本伝統音楽研究センター、大阪芸術大学非常勤講師、日本学術振興会特別研究員PDを経て、日本学術振興会二国間交流事業特定国派遣研究者としてヘルシンキ芸術大学シベリウス音楽院博士研究員。
内容説明
日本音楽とは何か?この難問に、大胆不敵な極論で挑んだ人々がいた。神話、都市伝説、怪談。非合理なのに、どこか魅力的な言説から見えてくるものとは。妄想と葛藤の文化史。
目次
第1部 近代の誕生―明治期(日本音楽史の正体―「抹殺博士」重野安繹の歴史と神話;近代に彷徨う武士の幽霊―軍歌「抜刀隊」と西郷星;日露戦争と情緒のかたち―平民歌・民謡・俚謡・「軍歌のような讃美歌」;音楽と怪異のゆくえ―鈴木鼓村の筝曲と怪談)
第2部 「日本らしさ」と西洋音楽―大正期(地震と流行歌―中山晋平と幸田露伴の音楽観;客観性という名の異端―兼常清佐と日本音楽史)
第3部 「大東亜共栄圏」と伝統の解釈―昭和期(民族意識と空想の世界史―ムー大陸・日ユ同祖論;日本毛毬唄雑考―横溝正史『悪魔の手毬唄』をめぐって)
著者等紹介
齋藤桂[サイトウケイ]
1980年生まれ。2010年大阪大学文学研究科博士後期課程文化表現論専攻修了、博士(文学・大阪大学)。京都市立芸術大学日本伝統音楽研究センター非常勤講師、大阪芸術大学非常勤講師、日本学術振興会特別研究員PDを経て、日本学術振興会二国間交流事業特定国派遣研究者としてヘルシンキ芸術大学シベリウス音楽院博士研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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河村祐介