ロールズ正義論とその周辺―コミュニタリアニズム、共和主義、ポストモダニズム

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  • サイズ A5判/ページ数 285,/高さ 22cm
  • 商品コード 9784393621813
  • NDC分類 321.1
  • Cコード C3033

出版社内容情報

共同体主義者サンデルやハーバーマスの誤解を暴き、『正義論』後のロールズが断念の果てに到達したリベラリズムの極北を描く。

内容説明

革命的な『正義の理論』が引き起こした巨大な批判と反撥のなかで、ロールズの思想はどう進化していったのか。コミュニタリアンの巨頭サンデルの執拗な攻撃や批判哲学者ハーバーマスの論難の誤解を暴き、多様な政治的現実に直面したロールズが、深い断念の果てにたどりついたリベラリズムの極北を明らかにする。

目次

序章 正義の概念史―ロールズ正義論への道程
第1章 ロールズ正義論の現在―『公正としての正義―再論』(二〇〇一年)を中心に
第2章 「バブル」としてのリベラル‐コミュニタリアン論争―M・サンデル『リベラリズムと正義の限界』(一九八二年)について
第3章 コミュニタリアニズムとはなんだったのか―M・サンデル『リベラリズムと正義の限界』第二版(一九九八年)について
第4章 ロールズにおける共和主義的契機―「財産所有制民主主義」をめぐって
第5章 リベラルフォビアと共和主義―M・サンデル『デモクラシーの不満』(一九九六年)を契機として
第6章 リベラルな哲学に対するリベラルな生の優位
終章 ヤヌスとしてのロールズ―理想主義者か、リアリストか

著者等紹介

渡辺幹雄[ワタナベミキオ]
1967年生まれ。早稲田大学大学院政治学研究科博士後期課程退学。山口大学経済学部教授。専攻は政治理論、政治思想。京都大学博士(法学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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やまやま

6
福祉国家と財産所有制民主主義の違いやリベラリズムと共和主義の対比といったロールズの政治(学)における視点は、哲学と切り離されたところで開花したと整理する。これは前期ロールズにあった正義論の中でのマキシミンルールの修正が求められ、改めて格差原理を正当化する視点を再構築していった歴史が興味深い。サンデルのロールズに対する批判はおおむね根拠が薄いとして、次から次へと爆撃している。硬派の本であったが、あとがきでの、「レストランでの作法と、おのれが何を食するかを混同してはならない。」というまとめは一番納得しました。2019/12/09

ステビア

2
ロールズ・インダストリー。猛烈なサンデル叩きが面白い。口調がちょっといやったらしい。2013/07/29

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