出版社内容情報
自然豊かな里山は地方を救済する場として機能するのか。山や森は誰のものなのか。人と自然の関係の本質を宮崎アニメを通じて探る。今、地方創生の鍵語としてももてはやされ、のどかで自然豊かな理想郷として捉えられる里山は、本当に日本を救済するのか。
宮崎駿作品をひもとき、里山を、人と自然が交わる境界として、また文明のゴミが侵入する場、エネルギー消費の場としても捉え直したときに、その本質が見えてくる。自然回帰やノスタルジーにとどまらない里山の現代的意義を問い直す。
小野 俊太郎[オノシュンタロウ]
1959年、札幌生まれ。東京都立大学卒業後、成城大学大学院博士課程中途退学。文芸・文化評論家。成蹊大学、青山学院大学などで教鞭をとる。
著書に『モスラの精神史』(講談社現代新書)、『〈男らしさ〉の神話』(講談社選書メチエ)、『大魔神の精神史』(角川oneテーマ21新書)、『ゴジラの精神史』『スター・ウォーズの精神史』『フランケンシュタインの精神史』『ウルトラQの精神史』(以上、彩流社)、『社会が惚れた男たち』(河出書房新社)、『日経小説で読む戦後日本』(ちくま新書)、『『東京物語』と日本人』(松柏社)、『未来を覗く H・G・ウェルズ』(勉誠出版)など多数。
内容説明
人の営みと不可分のゴミやエネルギー問題を抜きに持続可能な社会は語れない。ぽ『となりのトトロ』など宮崎駿作品をひもとき、自然賛歌やノスタルジーにとどまらない里山の現代的意義を問い直す。里山神話の虚構を暴く。
目次
序章 再発見された里山
第1章 文明のゴミと小国主義―『風の谷のナウシカ』
第2章 里山神話の形成―『となりのトトロ』1
第3章 怪異との同居―『となりのトトロ』2
第4章 里山と人間のあり方―『もののけ姫』1
第5章 山や森は誰のものなのか―『もののけ姫』2
第6章 里山から里海へ―『崖の上のポニョ』
著者等紹介
小野俊太郎[オノシュンタロウ]
1959年、札幌生まれ。東京都立大学卒業後、成城大学大学院博士課程中途退学。文芸・文化評論家。成蹊大学、青山学院大学などで教鞭をとる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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ykshzk(虎猫図案房)
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