カフカはなぜ自殺しなかったのか?―弱いからこそわかること

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カフカはなぜ自殺しなかったのか?―弱いからこそわかること

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  • サイズ B6判/ページ数 263p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784393365434
  • NDC分類 940.28
  • Cコード C0010

出版社内容情報

20世紀最大の作家は、常に死を考えつつもその人生を全うした。カフカの日記と手紙を手がかりに、弱くあることの意味を再考する。二〇世紀を代表する作家カフカは、いつも死にたいと思っていました。しかし、ついに実行はしませんでした。「なぜあの人は自殺したのか?」と問われる人はあっても、自殺しなかったからといって「なぜしなかったのか?」と問われる人は珍しいでしょう。しかし、カフカはそういう人です。親との関係に苦しみ、執筆と「パンのための仕事」の狭間でもがき、結婚に不安を抱き……。人生のほぼすべての場面で苦悩していた彼は、いったいどのように人生を全うしたのでしょうか。
カフカの日記と手紙をてがかりに、弱くあることの意味を再考し、現代人にとってのヒントをちりばめた一冊。

頭木 弘樹[カシラギヒロキ]
筑波大学卒業。文学紹介者。編訳書に、『「逮捕+終り」――『訴訟』より』フランツ・カフカ(創樹社)、『絶望名人カフカの人生論』フランツ・カフカ(飛鳥新社/新潮文庫)、『希望名人ゲーテと絶望名人カフカの対話』ゲーテ、カフカ(飛鳥新社)。監修書に、『マンガで読む 絶望名人カフカの人生論』平松昭子(飛鳥新社)。著書に、『絶望読書――苦悩の時期、私を救った本』(飛鳥新社)がある。

内容説明

いつも死にたがっていた男の生き方―親との関係、仕事、結婚…。カフカは人生のあらゆる場面で絶望していた。それでも死を選ぶことはなかった。その事実は私たちに何を教えてくれるのか。弱さの価値をみつめなおす、現代へのヒントに満ちた一冊。

目次

死にたいと思ったことがありますか?
ガラスの壁のなかの少年
仕事をすると、死にたくなる
永遠の葛藤―したいけど、したくない
カフカがカフカになった日
誰かを好きになった日の鮮明な記憶
恋人から忠告されると、死にたくなる
彼女と結婚しても、しなくても、生きていけない
婚約と婚約解消、そして『訴訟』
2回目の婚約と婚約解消、そして…
生きたいと思ったことがありますか?

著者等紹介

頭木弘樹[カシラギヒロキ]
筑波大学卒業。文学紹介者。編訳書に『「逮捕+終り」―『訴訟』より』フランツ・カフカ(創樹社)、『絶望名人カフカの人生論』フランツ・カフカ(飛鳥新社/新潮文庫)、『希望名人ゲーテと絶望名人カフカの対話』ゲーテ、カフカ(飛鳥新社)監修書に『マンガでよむ 絶望名カフカの人生論』平松昭子(飛鳥新社)。著書に、『絶望読書 苦悩の時期、私を救った本』(飛鳥新社)がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Y2K☮

35
名著。カフカの遺した膨大な手紙と日記が他人事じゃない。誰よりも大切に思っていて、だからこそ返事を待ち切れず、時に暴走して困惑させる。同じ相手と二度婚約し、二度破棄した背景が切ない。「掟の門」は彼の生涯そのものだと実感した。本を出したいけど出したくない。結婚したいけどしたくない。意を決して実家を出た後の末路を見ても彼の逡巡が間違いとは思えぬ。「判決」はフェリーツェに初めて手紙を出した直後に書かれ「審判」は実体験を膨らませたもの(カフカはヨーゼフKと違って無実とは言い難いかもしれないが)。全てを読み直したい。2023/11/08

香菜子(かなこ・Kanako)

35
カフカはなぜ自殺しなかったのか?: 弱いからこそわかること。頭木弘樹先生の著書。将来に悲観的、絶望的、孤立無援で生きる気力もないという状態に置かれている弱者だからこそ見えてくるものは決して少なくないと思います。順風満帆で自信満々の強者には決して見えないことでも弱者だからこそ見える。そしてそれが人生の糧になることだってあるはず。2018/12/28

おさむ

34
木皿泉さんのエッセイの中で引用されていた1冊です。不世出の絶望名人かつノイローゼのエキスパートたるフランツ・カフカ。その40年の生涯を文学作品ではなく、日記や手紙から浮き彫りにする、という興味深い試み。あの「変身」や「審判」が運命の女性、フェリーツェとの出会いと別れがなければ、生まれなかったというエピソードはトリビアでした。情緒不安定だからこそ創造性が高まるというのは、古今東西の作家達に共通する真実なのでしょう。言葉にすると逆に不正確になる。「言語隠蔽」という概念は初耳でしたが、なるほど腑に落ちました。2019/08/11

ばんだねいっぺい

33
頭木さんの本だからと手に取る。読めば「あぁ、カフカ」となる。簡単に言えば「手紙魔で情緒不安定なめんどくさい人」なのだ。テーマである「自殺しなかった理由」は、直接に表現されず、カフカの生きざまを文章を引用して提示してそこから読者が読み取る趣向だ。最後の写真を見ると「めんどくさいけれど、愛される人」なんだと思った。2022/01/23

踊る猫

31
一気読み。個人的にこじれた悩み事を抱えてしまって、「待つ」ことしか出来なくて一日が長いので、カフカを読みたくなった時にこの本のことを思い出して、読み終えてしまった。カフカもまたなんらかの出来事を「待つ」ことが出来ず、しかし「待つ」しかなくその気散じのように様々な作品/文章を書きまくった。従ってカフカの生み出した作品はカフカの、「『待つ』ことに耐えられない」という苦悩と切っても切り離せない。だからなのか、本書を読んだ後少しだけ光が見えたかのような、そんな気分になった。むろん明日もまた地獄の一日が訪れるのだが2017/08/09

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