出版社内容情報
親しみやすく、奥深い言葉で、科学・音楽・宗教の枠組みと新たな可能性を常に見つめ、発信してきた著者の集大成。
内容説明
１３７億年前、宇宙は始まった。そのときの“光”が、あなたの中に、今も輝いている―地球外知的生命体（Ｅ．Ｔ．）は存在するのか？果てしない宇宙に向けて、バッハの「プレリュード」を送った宇宙物理学者が星を見つめながら得た結論とは…。
目次
序章 星の降る夜に
１ 宇宙の研究が目指すこと
２ 宇宙研究からわかった三つのこと
３ 神話の中に見える宇宙観
４ 見えないものと向き合う
５ 「生」と「死」を超えるもの
６ 宇宙のひとかけらとしての私たち
７ 宇宙の「からくり」に学ぶ「人生の歩き方」
８ 豊かな未来を夢見て
終章 終わりなきプレリュード
著者等紹介
佐治晴夫［サジハルオ］
１９３５年東京生まれ。理学博士。鈴鹿短大学長。元ＮＡＳＡ客員研究員。立教大学、東京大学で基礎数学、理論物理学を学び、東大物性研究所、玉川大学・県立宮城大学教授などを経て、現職。量子論に基づく宇宙創生理論、「ゆらぎ」研究の第一人者。ＮＡＳＡのボイジャー計画、“Ｅ．Ｔ．”（地球外知的生命体）探査にも関与。ピアノ、パイプオルガンを自ら弾いて、宇宙論の講演を各地で行なっている（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
inami
32
★４ 宇宙熱（興味）も少し冷めてきたので、過去に読んだ本でインパクトのあったものを再読している。１３８億年前のビッグバンに始まった宇宙、現在の私たちホモ・サピエンスの体がなぜ星からできているのか？について疑問だったが、本書では科学的な詳細な記述はあまりない。ただ、私たちの体のサイズと形や構造を決めたのは、重力の大きさと太陽の性質、地球の位置関係など、つまり宇宙の根源的性質と深く関わっていて、「私たちの体のデザイナー」＝「宇宙」だったということ・・には納得です。2023/08/23
evifrei
12
宇宙や数学について平明な文体で説明をしながら、人間と自然の関わりを論じた良書。人間は単独で存在するのではなく、自然界の様々な事象により生かされているものとしながらも、いつまでも生きていたいと願うのは生命体として自然な事だと指摘する。長く生きたいと考える事が不自然であり、死を受け入れる事が是とされがちな現代社会で、この『当たり前』の指摘は秀逸ではないだろうか。また、終わらない孤独な旅を宇宙で今も続けている探査機ボイジャーの話はかなり感動的だ。ボイジャーの別れの言葉は涙なくして読めない。―太陽は眩しかったよ。2020/01/26
わんにゃん
6
まるでプラネタリウムで解説を聞いているようなひと時を過ごせた。ちょうど、平安時代に星の歌が詠まれなかったのは何故なのだろうと考えていたところだったから、終章はとても興味深かった。｢終わりなきプレリュード｣泣ける。あとは、なんだか岡潔先生の思想と少し通ずるものがあるなあとおもった。★★★★★2021/01/24
桐一葉
3
分からんなりに理解を深めていきたいなぁーと手にとった！壮大なお話に思えたけど、自分たちの体を元から説明してくれはって興味深く読めた。考え方が幅広く、すっきりと気持ちよかったー。何度も読み返したいので購入する！2017/06/29
ことのは配達人 詩乃
3
科学の視点から、わかりやすくわたしたち『ヒト』と自然、そして宇宙を語っている本。個人的に大好きな金子みすゞや宮沢賢治にもふれていて、読みだしたら止まらなくなりました。再読したい。2017/01/02
