内容説明
西欧近代が作り出した概念であり実践であるArtはもはや歴史的使命を終えようとしている―いっぽうで人類は今や全く新しい創造性の形を模索しつつある―そう捉える著者は、この新たな芽生えにとりあえず「藝術2.0」と名づけ、多様な分野でイノベーションする変革者たちの冒険の中に探り当てていく。アートそのものの理念を塗り替える挑戦的論考。
目次
第1章 藝術2.0の方へ
第2章 Artの四つの「死」、そして…
第3章 藝術2.0は手前みそ作りなのか
第4章 小山田徹―脱芸術から無技の技へ
第5章 三田の家、あるいは創造的な「あわい」/乱交場の政治性
第6章 アズワンネットワーク、あるいは“中空=円”の可能性
第7章 藤田一照の座禅―くつろぎの原理性と革命性
第8章 藝術2.0の真相へ―まずは茶道から
著者等紹介
熊倉敬聡[クマクラタカアキ]
1959年生まれ。パリ第7大学博士課程修了(文学博士)。元慶應義塾大学教授、元京都造形芸術大学教授。フランス文学・思想、特に詩人ステファヌ・マラルメの“経済学”を研究後、現代アートやダンスに関する研究・批評・実践等を行う。大学を地域・社会へと開く新しい学び場「三田の家」、社会変革の“道場”こと「Impact Hub Kyoto」などの立ち上げ・運営に携わる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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