出版社内容情報
アッシジのフランシスコからリジューのテレーズまで、現代に語りかける聖者の生のありようを活写。西欧近代の精神史を照射する視座。20世紀前半に始まる新たな聖者伝の道を拓いた名著。西欧近代の精神史を辿るうえでも本質的かつ重要な視点が展開されている。"中世キリスト教の象徴"アッシジのフランシスコ(13世紀)から"神的な微笑"リジューのテレーズ(19世紀)まで、11人の聖者の生のありようを活写。この聖者伝の根底には、近代西欧の「世俗化」状況、聖性を欠く人文主義化状況に対する切迫した危機意識があり、この危機意識には、当然ながら近代西欧文明批判が内包されている。
ヴァルター・ニック[ヴァルターニック]
著・文・その他
石井 良[イシイリョウ]
翻訳
内容説明
世紀を超えて「福音」と「聖性」を生きた聖者たちの証し。西欧近代の精神史を照射する文明批判の視座。
目次
1 中世のキリストの象徴―アッシジのフランシスコ
2 フランスの天使―ジャンヌ・ダルク
3 スイスのスタレツ―フリューエのニークラウス
4 セラフィムの炎―ジェノヴァのカタリナ
5 神との対話―アヴィラのテレサ
6 神秘主義の詩人―十字架のヨハネ
7 奇蹟の漁り―フランシスコ・サレジオ
8 カリスマに恵まれた痴れ者―コペルティーノのジュセッペ
9 プロテスタンティズムの聖者―ゲルハルト・テルステーゲン
10 照明を受けた痴れ者―アルスの司祭ヴィアンネ
11 神的な微笑―リジューのテレーズ
著者等紹介
石井良[イシイリョウ]
1931年東京生まれ。上智大学文学部ドイツ文学科卒。専攻、キリスト教精神史としてのドイツ精神史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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