ノマド―漂流する高齢労働者たち

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ノマド―漂流する高齢労働者たち

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  • サイズ B6判/ページ数 372p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784393333648
  • NDC分類 366.253
  • Cコード C0036

出版社内容情報

リーマンショック後の新しい高齢貧困層を密着ルポ。グローバル企業の舞台裏と、労働力の使い捨てが常態化する現代社会が浮び上る。2000年代に新しい貧困層が現れた。一見、キャンピングカー好きの気楽なリタイア族。その実、車上生活しながら、若者もひるむ過酷な現場を渡りあるいている人々がいる。多くはリーマンショック後に路上に出た。
彼らはなぜ伝統的なライフスタイルに背を向けたのか? 彼らを必要とする企業の思惑とは?
気鋭のジャーナリストが自ら車上生活をこころみ、三年にわたって数百人に取材、老後なき時代の現実をルポした。日本の明日を予見するノンフィクション。


まさか自分が放浪生活をするとは思いもしなかった人々が、続々と路上に出ている……(略)……
ものの考え方も見た目も、中流階級と大して変わらない。コインランドリーで衣類を洗濯し、フィットネスクラブでシャワーを使っている。リーマンショック後に貯蓄を失った人が多い。そしてガソリンタンクとお腹を満たすために、骨の折れる肉体労働に長時間従事している。賃金も上がらず住宅費も高騰するいまの時代を、家賃や住宅ローンのくびきから自由になることで食いつないでいる。彼らは日々、やっとのことでアメリカを生きのびているのだ。(まえがきより)

ジェシカ・ブルーダー[ジェシカブルーダー]
著・文・その他

鈴木 素子[スズキモトコ]
翻訳

内容説明

一見、キャンピングカー好きの気楽なリタイア族。その実、車上生活しながら、過酷な労働現場を渡りあるく人々がいる。気鋭のジャーナリストが数百人に取材、老後なき現代社会をルポ。日本の明日を予見するノンフィクション。

目次

第1部(スクイーズ・イン;八方塞がり;アメリカを生きのびる ほか)
第2部(アマゾン・タウン;クォーツサイト;ラバートランプ集会 ほか)
第3部(ホはホームレスのホ;RTRへの帰郷;椰子の殻に入るタコ)

著者等紹介

ブルーダー,ジェシカ[ブルーダー,ジェシカ] [Bruder,Jessica]
ジャーナリストとしてサブカルチャーと経済問題を中心に取材・執筆活動を行うかたわら、2008年からコロンビア大学ジャーナリズム大学院で教鞭をとる。『ニューヨーク・タイムズ』に長年にわたり寄稿するほか、AP通信、ロイターなど多数の媒体で記事や写真を発表。多数のウェブマガジンのコラム執筆や編集にも携わる。『ノマド―漂流する高齢労働者たち』はディスカバー・アウォーズのノンフィクション部門で2017年の最優秀賞を受賞。J・アンソニー・ルーカス賞およびヘレン・バーンスタイン賞においては最終候補リストに残った

鈴木素子[スズキモトコ]
翻訳家。埼玉大学教養学部卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

パトラッシュ

95
日本ではオンラインの発達によりオフィス以外で仕事をする人をノマドワーカーと理解されてきた。しかしアメリカでのノマドは、仕事も住居を失って全国を漂流する高齢者たちを意味するとは。昨日までの中産階級が破産や病気、離婚などで何もかも失って路上に放り出される有様が世界一豊かな国なのだ。まして、広大なアメリカを失業者がトレーラーハウスで転々としているとは。アマゾンの宅配利用が普通になっているが、彼らを搾取することでシステムが成立している事実から目をそむけてはならない。こんな彼らは大統領選挙でトランプを支持したのか。2021/02/26

harass

87
リーマンショックなどで家賃が払えなくなった高齢者たちは車上生活者になり、Amazonの配送所などでの短期間低賃金労働をこなしながら季節に合わせて米国内を移動するものたちが多い。彼らに同行し取材したノンフィクション。ホームレスではなく、ハウスレスだと、プライドを保ち、逞しくも生きていく彼ら。米国独自の自然主義や反文明主義の匂いを感じさせる。個人的には、彼らの中で目立ちやすいコミュお化けではなく、孤独を好むタイプの人々も少数ながらいるのを面白く感じた。また、彼らに非白人が皆無ないこともまた面白い。おすすめ良書2021/12/17

キク

64
放浪民を意味する「ノマド」。古来より馬と共に生きて定住しない人々はいた。現代アメリカの白人労働者は家賃や固定資産税から逃れるために、キャンピングカーで生活を始めた。広大なアメリカを舞台に、Amazonやウォルマートの倉庫で季節労働の口を求め移動を続けるノマドを描いた、現代アメリカの叙事詩になっている。日本では行き詰まると、ホームレスになるか福祉に頼ることが多い。でもアメリカ人はワーキャンパーとして生きることを選ぶ人がかなりいる。タフだ。「受け入れる」「抗う」、何を美徳としてきたかという文化史的違いも感じた2023/04/02

泰然

54
金融危機の煽りを受けて伝統的な意味での中流生活が出来ずに苦しむアメリカ人はいまや数百万人に及ぶ。ある有名ブルースマンの歌詞は言う。〈日常が俺をくわえて振り回す/俺の後ろを地獄の猟犬がつきまとっている/ああ、おれたちに時間はないのか、おまえ?〉。本書で描かれるキャンピングカーで移動し、ビーツ農場、アマゾン倉庫やキャンプ場などの過酷な肉体労働をして生きる白人貧困層。特に著者の某巨大流通倉庫の潜入取材にて描かれる、貧困放浪者が労働市場システムに組み込まれる光景は地獄の猟犬か人間の逞しさか。歴史的な既視感が問う。2021/02/23

つちのこ

45
先進国の中でも最大の所得格差をもつアメリカ。その不平等なしわ寄せが無力な高齢者にきている。車上生活をしながらノマドとなった低賃金のワーキャンパーとして彷徨する高齢者が、珍しくもない現象として認知されている社会は病んでいるとしか言いようがない。救いは同じ境遇の仲間とつながったコミュニティの存在だが、これとてキャンプがなくなれば散っていくその場限りの関係で、孤独からの解放と精神的な支えにはなるが、貧困を救済するための支援の一助にはならない。映画『ノマドランド』でも印象に残っているが、⇒2023/11/26

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