出版社内容情報
東京オリンピックや新宿フォークゲリラ、日本橋の景観に着目し、戦後昭和の日本文化に生じた感性の変容を斬新な切り口で解き明かす。戦後の政治的・社会的な転換点として語られる"1968年"――その背後では人々の感性のあり方にも大きな変化が訪れていた。本書では東京オリンピックや新宿フォークゲリラなどに着目し、戦後昭和の日本文化に生じた感性の変容を斬新な切り口で解き明かす。
渡辺 裕[ワタナベヒロシ]
1953年、千葉県生まれ。83年、東京大学大学院人文科学研究科博士課程(美学芸術学)単位取得退学。大阪大学助教授を経て、現在、東京大学大学院人文社会系研究科教授(美学芸術学、文化資源学)。『聴衆の誕生』『西洋音楽演奏史論序説』『日本文化 モダン・ラプソディ』(以上、春秋社)、『歌う国民』)(中公新書)他多数。
内容説明
「戦後昭和史」の大きな転換点として語られる“1968年”。政治や社会、メディア環境の変化とともに、人々のものの見方や価値観、そしてそれを支える感性のあり方にも大きな変化が訪れていた…ラジオ「架空実況放送」、東京オリンピック(’64)と公式記録映画、新宿西口フォークゲリラ(’69)と『朝日ソノラマ』、日本橋と首都高の景観問題…戦後の文化史をとらえ直す視座。
目次
いま「戦後」の文化を考えるということ
第1部 一九六四年東京オリンピックのメディア考古学(「実況中継」の精神史―「耳で聴くオリンピック」の背景文化;「テレビ的感性」前夜の記録映画―公式記録映画“東京オリンピック”は何を「記録」したか)
第2部 環境をめぐる心性・感性と価値観の変貌(新宿西口広場「フォークゲリラ」の音の空間―新しい感性の媒介者としての『朝日ソノラマ』;日本橋と高速道路―都市景観をめぐる言説史にみる感性の変容の軌跡)
著者等紹介
渡辺裕[ワタナベヒロシ]
1953(昭和28年)年、千葉県生まれ。83年、東京大学大学院人文科学研究科博士課程(美学芸術学)単位取得退学。玉川大学助教授、大阪大学助教授などを経て、東京大学大学院人文社会系研究科教授(美学芸術学、文化資源学)。著書『聴衆の誕生―ポストモダン時代の音楽文化』(春秋社、サントリー学芸賞、のち中公文庫)、『日本文化 モダン・ラプソディ』(春秋社、芸術選奨文部科学大臣新人賞)、『歌う国民―唱歌・校歌・うたごえ』(中公新書、芸術選奨文部科学大臣賞)ほか(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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