出版社内容情報
歴史学や聖書学の成果を存分に用い、旧約の預言や象徴と照応しつつ読解、イエスとは何者かに迫る、信仰の神秘を示す珠玉の一冊。
【著者紹介】
1927年、ドイツ、バイエルン州生まれ。1951年に司祭に叙せられる。ボン大学、ミュンスター大学など多くの大学で基礎神学や教義学の教授を務め、優れた神学者として名を馳せ、1962-1965年の第2ヴァチカン 公会議にはフリングス枢機卿の神学顧問として参加。その後、ミュンヘン・フライジングの大司教、枢機卿を経て、2005年、第265代教皇に選出された。2013年2月、突然の退位を発表。著書は『キリスト教入門』、『信仰について』、『信仰と未来』、自伝『新ローマ教皇 わが信仰の歩み』など多数。
内容説明
イエスの降誕をめぐって、受胎告知や処女懐胎、イエスの系図や東方の三博士など、謎に満ちた福音書の記述を、歴史学や聖書学の成果を生かし、同時に、旧約の預言や象徴と自在に照応させつつ、イエスの神秘を解き明かしてゆく、ベネディクト16世の信仰が凝縮されたような美しい一冊。
目次
第1章 「お前はどこから来たのか」(イエスの存在と派遣についての問い)
第2章 洗礼者ヨハネの誕生とイエスの誕生の告知(テキストの文献としての特性;ヨハネの誕生の告知;マリアへの告知;マタイ福音書によるイエスの受胎と誕生;処女懐胎―神話か、それとも歴史的真実か)
第3章 ベトレヘムにおけるイエスの誕生(ルカ福音書の誕生物語の歴史的・神学的な枠組み;イエスの誕生;神殿におけるイエスの奉献)
第4章 東方の賢者たちの訪問と、エジプトへの逃亡(物語の歴史的・地理的枠組み;「星占い師」とは誰?;星;エルサレムでのヘロデ訪問;賢者たち幼子イエスに対する礼拝;エジプトへの逃亡とイスラエルの地への帰還)
エピローグ―神殿における十二歳の少年イエス
著者等紹介
名誉教皇ベネディクト16世ヨゼフ・ラツィンガー[メイヨキョウコウベネディクトジュウロクセイヨゼフラツィンガー] [Joseph Ratzinger Benedikt 16]
1927年、ドイツ、バイエルン州生まれ。1951年、司祭に叙せられる。ボン、ミユンスター、テュービンゲン、レーゲンスブルグの各大学で、基礎神学、教義学、教義史の教授として研究と教育の任にあたる。1962‐1965年のヴァティカン公会議には、フリングス枢機卿の神学顧問として参加し、のちに専任の公会議神学者に任命され、公会議の進展に深く関わる。1977年、ミュンヘンとフライジングの大司教、同年6月には、枢機卿に任じられる。1981年、教理省長官に任命される。2005年4月2日、2013年2月28日、退位、名誉教皇となる
里野泰昭[サトノヤスアキ]
1930年、東京生まれ。東京大学工学部卒業後、上智大学ラテン哲学科に入学、ドイツのボン大学カトリック神学部に留学。ボン大学カトリック神学部神学課程卒業後、ミュンスター大学、テュービンゲン大学、レーゲンスブルグ大学の博士課程において、ラツィンガー教授の指導を受ける。帰国後、千葉大学で助教授、教授を務め、千葉大学定年退官後は、仙台白百合女子大学教授を務め、2007年3月に退職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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