出版社内容情報
日本を揺るがした大震災。そこで人々をつなげたのは「Twitter」や「助け合いジャパン」などにおけるSNS(ソーシャルネットワーキングシステム)だった。またウィキリークスによる国家レベルの情報開示や、「Facebook」を利用したジャスミン革命など、ITを通じて、いま新しい変革が世界規模で起きている。
このように多角的に情報が絡み合うことで「創造」が生まれる世界の根底には何が潜んでいるのか。これからを考える上で避けては通れない、「プラットフォームとしての政府」とは何か。そして一人一人が世界を変えられる時代に必要なこととは。
本書では、その背景と思想を明らかにするとともに、変革しつつある状況と展望をジャーナリスティックにとらえる。われわれ自身が選択するのは「ユートピア」か。はたまた「ディストピア」か。
目次
「統治を創造する時代」の幕開け
第1部 統治とは何か―ガバナンス/ガバメントを考える(eデモクラシー2.0―その可能性とこれからの日本政治;政府/情報が開かれる世界とは―情報の透明化とリーク社会;「政治」概念はラディカルに変化するか―オープンガバメントが切り開く新しい社会;ハイエクの思想から読み解くオープンガバメント―情報化社会における市場と政府の役割)
第2部 創造的統治の手法―社会の中で実践する(ソーシャルメディア時代の新しい社会貢献活動―「実感の連鎖」がもたらす結果としての社会参加;“3・11”にオープンガバメントはどう動いたか―小さな集団が大きな課題を扱うために;オープンガバメントと著作権―欧米の取り組みと日本への示唆;情報の「組み合わせ」がビジネスを生み出す―オープンガバメントが変えるWebサービス)
第3部 もう一度、統治を考える―未来の選択肢(悪しき統治を想像する―ディストピア小説の系譜をめぐって)
著者等紹介
西田亮介[ニシダリョウスケ]
1983年生。東洋大学非常勤講師。慶應義塾大学総合政策学部卒業。同大学院政策・メディア研究科修士課程修了。同後期博士課程在籍中。中小機構リサーチャー、デジタルハリウッド大学大学院非常勤講師等を兼任。専門は情報社会論と公共政策学
塚越健司[ツカゴシケンジ]
1984年生。一橋大学大学院社会学研究科博士後期課程在籍中。専攻は社会哲学・政治社会学。ミシェル・フーコーからウィキリークスまで幅広く研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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